スパークス・アセット・マネジメント社が日本全国の投資家を対象としたアンケートを実施、その内容をまとめたレポートを発行しました。
今年の日本市場の総括、そして来年以降の見通しを探ることが目的となっています。
この中にソーシャルレンディングが登場していましたので、紹介します。
<目次>
情報ソース
レポートはスパークスのWebサイトから閲覧することができます。
www.sparx.co.jp
この中で「新しい投資」として登場しているのは4つ。
ポイント投資、ロボットアドバイザー投資、テーマ投資、そしてソーシャルレンディング投資です。
うち、ポイント投資は性格上少額での投資になることが多いので、資産形成の入り口にはなっても本格的な投資とは特徴が違うと考えています。
(あくまでも私見ですが)
ロボアド投資は8.2%、テーマ投資は5.7%
ロボットアドバイザー投資をしている人は全体で8.2%、「していないがしたいと思う」人が34.8%という結果になりました。
実際に投資している人は20代が一番多いながら、投資の意向としては20~40代であまり変わらないというのは面白い傾向だと思います。
(https://www.sparx.co.jp/news/uploads/pdf/PressJ191209.pdf より引用。下図一つも同様)
また、好きなテーマを選ぶと最適な銘柄を選んで投資される「テーマ投資」については、している人が5.7%、していないがしたいと思う人が33.4%。
こちらも、実際に投資している人は20代が一番多いながら、投資の意向としては20~40代であまり変わらないという傾向です。
ソーシャルレンディングはテーマ投資並み
そしてソーシャルレンディングについても、レポートの中で言及されていました。
その割合は「している」が5.1%、「していないがしたいと思う」が18.2%。
「している」割合はテーマ投資並みでしたが、「したいと思う」については15%くらいの差が付いていることになります。
個人的には「している」割合もかなり水をあけられているのかと思いましたが、ちょっと意外でした。
レポートの内容によると、「お金を借りたい企業を仲介してもらう」と書かれているので、クラウドファンディング全般ではなくソーシャルレンディングに限ったものと思われます。
となると、クラウドファンディング全般としてはもう少し多いということになるのでしょう。なおのこと、私の推定よりクラウドファンディングは多くの人に認知されているということのようです。
イノベーター理論
これと関連して思い出したのが、イノベーター理論。
新製品や新サービスなどのイノベーションの普及に関する理論で、商品購入の態度を5つに分類しています。
理論によると、イノベーションをもっとも早く採用するイノベーター(革新者)は全体の2.5%。
その次に採用するアーリーアダプター(初期採用層)は13.5%と言われ、このアーリーアダプターが他の消費層への影響力が大きいため、普及には重要と言われています。
この理論をスパークスのレポートにあてはめると、ソーシャルレンディングにすでに投資している人はアーリーアダプターに引っかかったくらいで、投資志向者はアーリーアダプターのほぼ全部ということになります(下図)。
(ベースの図はhttps://www.jmrlsi.co.jp/knowledge/yougo/my02/my0219.html より引用)
つまり、現在ソーシャルレンディングに投資を志向している人をうまく取り込めるかどうかが、今後のソーシャルレンディング(クラウドファンディング)の発展を左右する、と言えるのではないでしょうか。
この分野においてはイノベーターの一人として、今後の発展に期待しますし一助になれればと考えています。
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