今回は持論となります。
「もし私がこの立場ならこうするだろうな」というシミュレーションによるもので、証拠が出せるような内容ではありません。
その点はご了承ください。不動産投資型クラウドファンディング(CF)に関する一考察です。
<目次>
「質の悪い」の定義
まずは本題に入る前に、どんな不動産投資型CFが質が悪いのかを定義する必要があります。
匿名性があった頃の融資型CFでは、匿名性を悪用して身内貸付をしたり品の悪い不動産を担保にしたりという案件がありましたが、不動産投資型CFでは案件が明確なのでそういうことは起こりません。
また、営業者は投資家と同じ案件に劣後出資をしていますので、投資家と営業者の利害が「案件の中で」対立するということも考えにくいです。
「案件の中で」と書きました。
単独の案件では利益を得たい投資家と、正しく運用したい営業者の利害は一致していると思います。
ただ、投資家と営業者の目的が「異なっている」ことはあり得えます。
営業者が欲しいのが不動産投資型CFによる資金調達方法ではなく、投資家の潜在顧客情報だった場合がそれに当たります。
つまりは不動産投資型CFを客寄せにして、実際の目的が「大家さん探し」だった場合。これが、投資家と営業者の目的が異なっている場合であり、質の悪い不動産クラファンと定義します。
見分け方
そういった不動産投資型CFの営業者は、何を考えるか。
目的が大家さん探しだった場合目指すことは、最小の労力で多くの潜在顧客情報を集めることです。
私なら、以下のような方法を採るでしょう。
①最初の案件の利率を高くする
②案件は「抽選型」とする
③新規会員登録でキャッシュバックなど、お金のかかるプロモーションは行わない
④案件は頻繁には募集しない
①と②は、多くの顧客情報を集めるため。
③と④は、費用を最小限に抑えるための手段です。プロモーションはもちろんですが、好利率案件を数多く出している場合、本来の相場との差額は営業者の持ち出しになからです。
以上の条件が当てはまる事業者の目的は、不動産投資型CFで新しいビジネスや資金調達の方法を開拓することではなく、不動産の売却先を広げようとしている可能性が高いと考えています。
オススメの事業者
もちろん、大家さんにも興味がある場合はこういう事業者に投資してみてもいいでしょう。
私の場合は大家さん業にはそれほど興味がなく(小口分散先としては興味ありますが)、クラウドファンディングに興味があるだけですので、こういう事業者を選ぶことはないというだけです。
最近サービスを開始したSYLA FUNDINGは、抽選ということで少し身構えたのですが、利率が4%台と常識的だったので投資しました。
この読みは当たっていたようで、SYLA FUNDINGは次の案件を2020年2月に、先着で募集する予定とのことです。
これは不動産投資型CFを今後も適切に運営しようとする姿勢の現れだと考えています。
SYLA FUNDING(広告リンク)
それ以外には、CREALとFANTAS fundingに投資中。
いずれも継続的に案件を募集している、「質の良い(*)」不動産投資型CF事業者だと思います。
(*) 案件のリスクが低いということではなく、事業者が大家さんの潜在顧客情報を主目的にしていないという意味です。