クラウドファンディングの案件紹介です。
今回はSBI SLで来週から募集される案件と、SAMURAI FUNDで募集中の案件の紹介と、所感などを紹介しようと思います。
<目次>
SAMURAI FUNDの案件紹介
まずはSAMURAI FUNDから。
SAMURAI FUNDからは現在2つのファンドが募集中となっていますが、いずれも集まりの勢いは強くありません。
それぞれの案件は以下の通り。
・上場企業グループ事業支援ファンド1号
予定利率:4.5%
運用期間:12ヶ月
募集総額:1億円
担保:無し、日本保証による債務保証あり
・「日本の企業を元気に!」 事業支援ファンド2号
予定利率:7%(元利分割返済)
運用期間:6ヶ月
募集総額:1億5,000万円
担保:無し、裏書きありの返済予定金額相当の約束手形引き受け
SAMURAI FUNDの案件は、ちょっと時期が悪い
SAMURAI FUNDの今回の案件はそれぞれ、債務保証ありの4.5%、担保無しとは癒え約束手形ありで7%6ヶ月と、条件としては悪くありません。
それでも集まりが良いと言えないのは、やはり時期でしょう。
SAMURAI FUNDの責任であるわけはないのですが、新型コロナウィルスによる経済混乱、そして投資家心理の冷え込みが影を落としていると思います。
前身である「SAMURAI(及びスマートエクイティ)」時代に実績は積んであるとは言え、maneo問題はまだ片付いておらず、融資型クラウドファンディングの中では中堅どころであるSAMURAI FUNDが、現状でこの条件のファンドをこの規模で出すのは難しいことが分かりました。
おそらく新型コロナがなければ、十分な資金が集まっていたことでしょう。
タイミングが悪いこの時期に資金を集めようとすれば、+αの条件が必要になるのかもしれません。
SAMURAI FUNDは第一種金商(証券業)の登録をしていますが、今のところその利点を十分には生かせておらず、アピールも弱いように思います。
このあたり、今後の対応に期待です。
SBソーシャルレンディングからは最大級メガソーラー案件
一方、SBIソーシャルレンディングからは大型案件が来週募集開始になります。
・SBISLメガソーラーブリッジローンファンド27号
予定利率:8.0%
運用期間:16ヶ月
募集金額:27億5,000万円
担保:事業用地と地上権(評価額2億3,400万円)
27億5,000万円は、大型案件の多いSBIソーシャルレンディングの中でも最大級。
玄海インベストメントアドバイザー社との協業ローンファンド、愛称「かけはし」が久々の登場です。
リスクはあるが、人気は出そう
今回の案件の仕組みは、通常のメガソーラーブリッジ(太陽光発電所)案件と変わりません。
投資家の資金は太陽光発電事業に投資され、発電所の建設や使用権の取得に使われます。
利率は8%と高い案件であり、事業者も堅い案件です。
それでも気をつけなければならないのは、担保になっている事業用地は、現況では貸付額の1/10以下の価値しかないことです。
事業者が堅くても、太陽光発電にはまだまだ余地があっても、それでもプロジェクトが頓挫する恐れはあります。
そうなった場合には元本の大部分が失われる可能性は(少ないながら)あることは、呑み込んだ上で投資をおこなうべきでしょう。
さて、上記のSAMURAI FUNDと比べれば事業者の人気は大きく異なります。
それでも今の時期に、高利率といえど担保が貧弱なこの案件がどこまで埋まるのか、埋まるとすればどのくらいの時間で埋まるのか、注目したいと思います。
(私は資金不足により見送り。資金があれば、数十万円くらいなら突っ込んだかもしれません)