遅延案件を多く抱える、クラウドリースの続編です。
maneoマーケットと明確な対決姿勢を取っていたクラウドリースですが、ここに来て方針を突然変更。
破産を受け入れることになったようです。
<目次>
当初は全面対決でした
3ヶ月ほど前ですが、maneoマーケット(MNM社)がクラウドリース(CL社)に破産申立を行いました。
その時の紹介記事は下記の通りです。
www.sallowsl.com
MNM社の支配株主が変わったことによる方針転換が契機になり、MNM社とCL社は当初全面的に対決していました。
MNM社は破産申立の理由を、「CL社が情報開示に非協力的であり、投資家の元本毀損につながるおそれがあるから」。
CL社はMNM社の狙いを、「債権を買いたたいて利益を上げるため」だと主張しました。
crowdlease.hatenablog.com
破産手続きは4/1に開始決定
破産申立は2020年1月に行われ、少なくとも2月までは上記の通りCL社の態度は強硬的なものでした。
しかしそれから何が起こったのか、CL社は態度を急変させ自己破産も検討。
結局、この4/1に破産手続開始が決定となりました。
この決定を受け、クラウドリースのマイページには新たに「破産管財人からのお知らせ」というタブが新設。
今後の連絡や情報展開は、このサイトで行われることになります。
今後の流れと所感
これまでの情報を総合しますと、現状は以下の通りです。
①破産債権の届出期間、破産債権の調査をするための期日は定めない
(多くのファンドがあり、その回収可能性の調査に時間がかかる)
②破産管財業務の一部は、MNM社に委託
(MNM社が投資家の情報や債権情報を所有しているため)
③債権者が4,000名と多数であるため、連絡はメールもしくはFAXで
(これは理解できます。一気に電話すれば業務がパンクします)
④10月に債権者集会が開催されるが、参加は任意
クラウドファンディング事業者では初の破綻となるこの案件、下記の記事にもあります通り「信頼を揺るがす行為」であるだけに、今後の成り行きはまた紹介していきたいと思います。
・3,800人の投資家が見守るソーシャルレンディングの破産申し立て(東京商工リサーチ)