今回はクラウドファンディングの特定の事業者ではなく、もう少し広い話題です。
クラウドファンディングには寄付型、購入型、融資型、投資型など様々なパターンがありますが、そのうち融資型と投資型をまとめると「金融型」と表現できると思います。
この金融型クラウドファンディングの「場所」を作る事業者、「ENjiNE」とその運営会社「Relic」の話題です。
<目次>
ENjiNEが金融型クラウドファンディングに参入
ENjiNEは、株式会社Relicが運営するSaaS(*)型クラウドファンディング構築サービスです。
*ソフトウェア・アズ・ア・サービス、ユーザー側でソフトウェアをインストールするのではなく、提供者側のサービスをオンラインやクラウドで利用するもの
クラウドファンディングを始めたい事業者が自分でサービスを準備するのではなく、ENjiNEを利用することにより低コストでスピーディーな導入が可能となり、また保守のためのエンジニアも不要になります。
こういった利点から、すでに下記のように多くの有名企業でクラウドファンディングサービスを提供しています。
そのENjiNEはこれまで「購入型」「寄付型」「ふるさと納税型」のクラウドファンディングサービスを運営してきましたが、これに加えて「金融型」への参入を正式に表明しました。
「不動産投資型クラウドファンディング Powered by ENjiNE」
そのサービスの名前は、「不動産投資型クラウドファンディング Powered by ENjiNE」。
2018年から様々なクラウドファンディングサービスを導入してきた「ENjiNE」が、2020年3月30日に正式発表したサービスです。
導入事例としては、パートナーズファンディングが紹介されていました。
不動産投資型クラウドファンディングは最近、多くの事業者が参入しているホットな市場。
その市場への足がかりを提供するという意味で、ENjiNEの発展が期待されます。
Relic社のもう一つの動き
上記のような不動産投資型クラウドファンディングサービスへの参入とともに、Relic社はもう一つの動きがあります。
それが、国内最大級のクラウドファンディング専門メディア」「クラウドポートニュース」の譲受です。
譲受に伴い、クラウドポートニュースは「Fintenna(フィンテナ)」へと名前が変更になります。
(ファイナンシャル×アンテナ、という意味です)
クラウドポートニュースはクラウドポート社(現:ファンズ社)がサービスを開始し、今回Relic社に譲渡されました。
クラウドファンディングの導入企業を支援する中で、マーケティングやメディアの構築・運営に関する要望があり、今回の譲渡につながったとのことです。
上記の不動産投資型クラウドファンディングサービスのページにも、「集客/マーケティング支援」としてFintenna(フィンテナ)のページが掲載されていました。
クラウドファンディングメディアを譲受したことで発信力が増せば、クラウドファンディングのサービス提供だけではなく、その後のコンサルタント業務や支援業務にも繋がります。今後の発展が楽しみです。
私事ですが、Fintenna前身のクラウドポートニュースだった時代に、いくつか記事を寄稿させていただきました。
興味のある方は、こちらからごらん下さい。
もう一つのサービスは、ZUUに譲渡
ファンズ社がクラウドポート社であったころ、運営していたサービスはクラウドポートニュースともう一つ、「ソーシャルレンディングの比較サイト」でした。
このサイトは、大手金融メディアのZUUに譲渡され、「ZUU Funding」として運営されていましたが、2020年の1月にサービスを休止しました。
休止の理由については、「金融商品取引業者として融資型クラウドファンディング事業の基盤強化とサービス拡充にリソースを集中させるため」。
つまり、比較サイトではなくクラウドファンディングのサービス自体を運営するため、とのことです。
その後、ZUUは融資型クラウドファンディングのCOOL、株式投資型のユニコーンと資本提携をしました。
近いうちに新しい動きがありそうでワクワクしていますし、またクラウドファンディング投資が少しずつ有名になってきていることを7年以上投資してきた者として嬉しく感じています。
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