長らく開店休業状態だった事業者から、久々の動きがありました。
元々はアジア特化の貸付型クラウドファンディングとしてサービスを開始した「COOL」ですが、最初の案件は3ヶ月→1ヶ月の早期償還。
その後ZUU株式会社の資本参加を受けて子会社化したというニュースから、久々の動きです。
<目次>
今回の動きは3つ
今回のCOOLの動きは、下記の3つです。
①サイトリニューアルに伴う新規口座開設一時停止(6/23~6/30)
②サイトリニューアルに伴うシステムメンテナンス(6/29 9:00~15:00)
③投資方法の変更(預かり口座の新設)
新規口座登録の停止、システムメンテナンスを行うサイトリニューアルを行い、預かり口座も新設。
ということは実質、ほぼ別のサービスとして刷新するということではないでしょうか。
6/29 15:00以降にオープンする予定の新サイトが楽しみです。
COOL社とZUU社の立ち位置について
資産運用の総合プラットフォームを提供するZUU社は、2018年にマザーズへ上場しています。
ZUU社がCOOL社の株式を取得し、子会社化したのは2019年10月のこと。
その後さらに2020年4月には、COOL社は資本金を5,000万円→1億2,500万円に増資しています。
特に言及されてはいませんが、この資金の出所もZUU社ではないかと思います。
COOL社とZUU社の立ち位置は、以下の図が分かりやすいと思います(COOLのWebサイトより引用)
ZUU社の目指すところ
ZUU社は貸付型クラウドファンディング「COOL社」の他に、株式投資型クラウドファンディング「ユニコーン社」にも資本参入、子会社化しています。
ZUU社の決算発表によると、COOL社の株式の80%、ユニコーン社の株式の52.4%を保持しているようです。
(https://zuu.co.jp/files/topics/934_ext_01_0.pdf より引用)
ZUU社の目的は、「資産運用の総合プラットフォーム」という立ち位置から、実際の投資の世界に駒を進めること。
このあたりの戦略については、下記の記事で紹介しています。
決算書から見る、本気の度合い
今期のZUU社の決算を見たところ、売上高は13.2億円→18.5億円と伸長していますが、経常利益は1.7億円→マイナス1.3億円と悪化していました。
その大きな理由として考えられるのが、この決算期の間に相次いで行われたCOOL社、ユニコーン社の子会社化であることはまちがいないと思います。
(https://zuu.co.jp/files/topics/934_ext_01_0.pdf より引用)
COOL社とユニコーン社ののれん代の合計は、約3億円。
これにより、ZUU社の固定資産は前年度と比べて激増しており、B/Sに占める固定資産の割合は6.4%→37.3%となっています。
それだけの対価を支払い、さらにCOOL社には資本注入をしてでも欲しかったクラウドファンディングサービス。
ZUU社の本気が垣間見られるだけに、今後に期待大です。