ロボットアドバイザー投資の話題です。
個人的に注目している「AI×ロボットアドバイザー」の「ROBO PRO」から、にわかには信じがたい数字が出てきました。
内容を紹介したいと思いますので、ロボアドに興味のある方はぜひごらん下さい。
<目次>
ロボットアドバイザーとROBO PROの違い
ROBO PROがサービスを開始したのは、実は最近で2020年1月のこと。
最大の特徴は、これまでのロボットアドバイザーに加え、AI技術(ETF対象)を個人向けに初解禁した、という点です。
普通のロボットアドバイザーにAIは搭載されていないの? という質問ですが、結論から言えば搭載されていません。
ロボットアドバイザーは、「現代ポートフォリオ理論に基づいて、同じリスク(不確実性)で最大のリターンを狙える投資商品の組み合わせに自動投資し、かつリバランスや税金対策も自動化する」という仕組みです。
ですのでロボットアドバイザー投資の場合、原則として投資商品の組み合わせ(ポートフォリオ)は投資家が望まなければ変化しません。
これに対してAIを搭載するROBO PROでは、AIが各種ビッグデータ(経済、相場、国際情勢etc)を食べて出した結論に基づき、ポートフォリオを動的に変化させるという点が異なります。
そのため通常のロボットアドバイザーでは、リスク選好度によりいくつかの選択肢がありますが、AI搭載のROBO PROには選択肢はありません。ポートフォリオは「AI様の仰るとおりに」の一択です。
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最近のROBO PROのパフォーマンス
サービス開始から現時点(7月頃)までのROBO PROの運用成績は、下記のようになっています。
見ての通り、コロナショックの影響からは完全に抜け出したと言っていいと思います。
(画像はROBO PROの公式サイトより引用、下2枚同じ)
ところで、ROBO PROのサービスを提供するFOLIO社では、AIを使わない通常のロボットアドバイザー、「おまかせ投資」も提供しています。
おまかせ投資の運用成績は下記の通りで、リスク選好度が高いほどコロナショックの落ち込みが深い、という通常の傾向が見てとれます。
このおまかせ投資とROBO PROを比較することで、ロボットアドバイザーにAIが有効かどうか、という問題に一定の答えが与えられると思います。
驚きの結果が出てきました
その結果は次の通りです。
ちょっと驚きの、目を疑う成績となりました。
ROBO PROの過去1ヶ月、3ヶ月のリターンは、AI無しの「バランス運用」と同じ程度。なのに年率リターンを見るとダントツの値になっています。
(サービス開始からのリターンが少ないのは、ROBO PROのサービス開始が最近のため。また、年率リスクについてはROBO PROはポートフォリオを変更するため、あくまでも参考値です)
詳細を調べるため、公開されているデータを元に月別のリターンを追ってみました。
月別データから見える、AIの戦術
月別リターンをROBO PROとAI抜きのロボットアドバイザーの5段階リスク別で比較すると、以下のようになります。
青~赤が通常のロボットアドバイザー(赤ほどリスク高)、黒がROBO PROです。
相場の下落局面(2~3月)においてはリスクを「安定投資」よりも低く抑え、上昇局面(4~6月)においては「バランス投資」くらいまでリスクを上げて運用を行っています。
このリスク選好度の切り替えが、優秀な年率リターンにつながったのでしょう。
つまり、ROBO PROに搭載されたAIの戦術は今回のコロナショック→回復の局面を考えれば成功だった、ということになります。
まとめ:今後も見ていきます
ここまでの運用成績を見ていると、「正直、ロボアドはROBO PRO一本でいいのでは?」という意見も頭のどこかには湧いてきます。
ただリスク選好度の切り替えは、あくまでもAIの判断によるもの。AIが判断をミスれば、当然結果が変わってきます。
それに個人的には、これだけの値動きの投資商品に大きな金額を突っ込むのは少し躊躇してしまう、というところもあります。
AIの判断がどこまで信頼のおけるものかは、ROBO PROのAIの完成度次第です。
ROBO PROが利用しているのは、国内外の金融機関・事業会社への納入実績のあるAlpaca社の製品。
日本でもじぶん銀行、三菱UFJ、東証などでの実績があることから、一定の信頼はおいてもいいのではないかと思います。
ということで、私自身も投資金額を増やしつつ、引き続きウォッチしていきます。