今回は雑記です。
私がFIRE(経済的自立と早期退職)をめざし、そして考えを変えた理由の紹介です。
また、誰もがFIREを考えるべき理由も紹介しています。
お茶請けがてらにご笑覧ください。
<目次>
FIREを目指した理由
FIRE(Financial Independence, Retire Early:経済的独立と早期退職)というのはその名前の通り、経済的に自立し労働収入に頼らない状態となり、早期退職を目指すことを指します。
その手法の詳細は人により色々あるでしょうが、おおむね収入増・支出減を組み合わせて貯蓄率を最大化し、それを運用することで資産を構築する方法が主流のようで、私もこの方法を採用しています。
私がFIREを目指した理由は、積極的なものではありませんでした。
「仕事をするより、仕事をしない方が好ましい」
という程度の消極的理由であり、これは後に私が考えを変えた理由にもつながります。
誰もがFIREを目指すべき理由
*これは主に、青年~中年くらいの会社員の方向けの話となります。
もし今お勤めの会社が自分の希望に見合った優良企業だとしても、一度はFIREを考えてみるべきだと思います。
その理由を紹介します。
年齢は適当に決めますが、例えば「50歳で仕事を辞める」と仮定しましょう。
その仮定に立つと、考えなければならないことがたくさんあります。
まずは50歳で退職した時、持っているべき資産額。その前にそもそも、現在の資産、収入、支出。そして支出の内訳は何かという情報が必要です。人生とお金の計画も作らなければならないでしょう。
アーリーリタイアを目指す、と仮定する事は、こうした事を考えるきっかけとなります。
そして現在の日本では、これらの知識は学校や会社から与えられるものではありませんし、知っている者だけが得をするようにできています。
目指す≠実現する
もちろん、本当にFIREをするかどうかは、その人次第です。FIREを目指すということと、実現するということは異なります。
大事なのは、FIREを仮定した事で得られた人生計画と各種の知識です。
また、FIREを考えることで家計が改善すれば、資産構築も順調になるというものです。
私もFIREを目指して知識を得、家計を改善して、職場でも働きやすい状況を作り出そうとしました。
そうして、一定の成功は得られました。
そうなったら、FIREの意味そのものが薄れてしまいました。
元々、「仕事をするよりもしないほうが好ましい」なんていう消極的理由でFIREを目指したのですから、そこに熱意はありません。
裁量を得て職場が居心地の良いものに変わり、労働収入に頼らなくていい資産を作って会社と対等になったら、仕事は決して苦痛ではなくなりました。
つまり、今すぐに辞める意味もなくなったわけです。私の提唱する「ゆるリタイア」の状態です。
FIREを目指すという行動の目的と、その結果が逆というのは皮肉なものですが、これもまた人生でしょう。
ダーウィンの言葉を引けば、「変化できる者が生き残る」。
状況が変われば思考も行動も変化するのが当然で、「生き方」などというクリティカルな部分で無駄なこだわりを持つことは、百害あって一利くらいしかないと考えます。
裁量を得るための、私なりの方法
異論はあるでしょうが、会社の中で上り詰めていくというのは、不可能ではなくとも効率が悪いやり方だと私は考えます。
(費用対効果ならぬ、努力対効果の観点で)
もちろん、その能力や意思がある人はそうすればいいでしょう。
ただ、私も含めた一般人は、そんな能力も意思も持ち合わせていません。
だからと言ってオンリーワンを目指すというのは、これまた難しいでしょう。
なので私はどちらも選ばず、かつ会社の中で「こいつ辞めると代わりを探すのが面倒」な立場になることにしました。
私が会社内である程度の裁量を持ち、仕事の方法を自分で決めることのできる理由は、この立場を手に入れたためです。
その方法は「スキルの掛け算」。
ありふれたスキルであっても、数多くのスキルを持つことで貴重なスキルとなります。
私が勤めている会社(量産拠点が海外にある製造業)を例に出すと、いわゆる「製造ライン技術者」はたくさんいます。
しかし「英語不自由無し」スキルを掛け算すれば数は減り、「プレゼンテーション」スキルがあればそろそろ貴重スキルの仲間入り。
さらに「工場現地の言語」、「統計ソフト」、「コスト分析」、「プログラミング」、「化学分析」、「輸出入」、「契約書/NDA」などのスキルを選んで組み合わせれば、めでたく「こいつ辞めると代わりを探すのが面倒」人材のできあがりです。
参考記事:
www.sallowsl.com
FIREかfireか?
もちろん、ここでゴールではありません。
世の中の動きがますます激しくなってきた昨今、「こいつ辞めると代わりを探すのが面倒」な人材になったところで、それで安泰というわけにはいかないからです。
会社の中での場所を手に入れても、突然その場所が奪われることもあるでしょうし、会社自体が吹き飛ぶ可能性もゼロではありません。
今のところ私は会社で裁量を持って仕事しつつ、FI(経済的自立)を構築してRE(早期退職)のタイミングを窺っているところですが、環境の変化によりfire(クビ)になる可能性だって十分にあります。
その時のために、会社での立ち回りを考えることと同様、収入の複線化も必要です。
私の場合で言えば労働収入、投資収入、ブログ収入(ブログ節税含む)の3本が収入源になっていますが、4本目、5本目の収入源についても常に検討はしています。
こう考えていくと、会社生活の終わりはFIREでもfireでも、それほど変わらないような気がしてきました。
選択肢を広く持てること、それこそが重要なのだと思います。
坂本龍馬の言葉を引けば、「財政の独立なくては、思想の独立もなく、行動の自由もない」というのが、真実に近いのではないでしょうか。