破産決定を受けたクラウドリースの話題です。
10/5に第一回の債権者集会が開催されました。私は行ってませんが、その資料が配布されましたので紹介します。
<目次>
クラウドリースを巡る状況
クラウドリースの投資家数は全部で3,784名、匿名組合出資の合計額は約55億円となります。
これがCrowd Capital社及びCrowd Fund社を介して、事業者等43社に対して貸付(もしくはリース・割賦)されており、ここで延滞が多数発生している状況。
赤枠の通り、現在延滞している債権については調査、回収、交渉が行われているとのこと。
(おそらくは、業務提携したパルティールも噛んでいるものと思われます)
ただし青枠の通り、
・破産前に延滞が多数発生+担保の実効性に問題がある
・パチンコ業界の斜陽化
・新型コロナウィルスの影響を強く受けている
という状況であり、回収業務については困難が予想されます。
財産目録
財産目録は上記の通り。
このあたりは詳しくないのですが、財団債権は負債の部に属するのですね。
(確かに、配当手続きによらず直接回収できるものが財団債権なので、納得と言えば納得です)
貸付金の評価額が未定なのは、前述の通り調査、回収、交渉が行われている最中のためと思われます。
収支計算
収支決算は上記の通りで、現状の差引残高は2,350万円。
これだけでは総債権額の0.5%程度しか回収できない計算になります。
現在貸付、割賦・リースが行われている事業者等からの回収がどの程度になるかで、回収額が決まってきます。
結局は、どこまでパルティール(だと思います)が借り手を詰められるか、にかかってきています。
パルティールも突然押しつけられた回収業務に、良く対応していると思いますし、できるだけ回収が進むように応援しています。
私の投資状況
クラウドリースへの私の投資状況は、以下の通りです。延滞金額は約200万円。
金額の絶対値をどう解釈するかは人それぞれですが、相対的に見れば全投資額の約2%で、大きな金額ではありません。
(損失が出ないなら出ないに越したことはありませんが)
今後何か動きがあれば、また記事で紹介します。
(追記)第1回債権者集会の報告資料
クラウドリースの破産管財人の名までで、債権者集会の報告資料が提出されました。
貸付が行われている事業者(合計43社)のうち、複数社は破産、民事再生手続中、あるいは営業停止状態とのこと。
貸付先の6割はパチンコ、それ以外にもインバウンド関連業、スポーツ関連業があり、新型コロナウィルス感染拡大の影響をまともに受けた形になっています。
元本の多くが損害を受ける状況なのはまちがいないと思いますが、詳細はこれから。
貸付先も多く合計金額も多いだけに、破産決定があってもマイルストーンの一つに過ぎず、問題の決着にはまだ長い時間がかかりそうです。
一つの可能性として、クラウドリースへの投資額の全額につき、内部貸倒扱いにして同年度の利益と相殺することも検討していましたが、それは少なくとも本年度の処理ではなくなりました。
次回の債権者集会は、2021年4月21日。そこで何が起こるか、また記事にします。