貸付投資の「Funds(ファンズ)」から、前回大人気で瞬間蒸発した案件が再登場しました。
今回は募集規模が倍になっていますが、さて何分保つか(そもそも1分もつのか?)
内容を紹介します。
<目次>
前回の蒸発タイムは41秒
Fundsから募集される大人気ファンドは、「メルカリ サステナビリティファンド#2」。
多分誰しも知っているでしょう、フリマアプリ「メルカリ」を運営する、マザーズ上場の会社への貸付ファンドです。
・メルカリ サステナビリティファンド#2
募集開始:2/1 19:00~
予定利率:2.0%(後述、メルカリポイントのプレゼントあり)
運用期間:10ヶ月
募集総額:2億円(先着のみ)
備考:メルペイでのみ投資が可能
前回(2020年の12月)に#1ファンドが募集された時は、後述するメルカリポイントの後押しも受け、1億円が41秒で蒸発するという大人気ぶりを遺憾なく見せつけました。
さて今回は倍の2億円の枠となったわけですが、おそらく数分で蒸発するのは確実ではないでしょうか。
注意:現金では投資できません!
このファンドに投資する際に、最大の注意点。
それは、現金(Fundsのデポジット含む)では投資できないということです。
今回のファンドのために、Fundsにはメルカリネット決済の仕組みが導入されています。
この仕組みにより、「メルペイ残高」を投資に用いることができます(ポイントやメルペイスマート払いは利用不可)。
メルカリネット決済を利用するために、あらかじめメルカリアプリをダウンロードし、本人確認と支払い用銀行口座登録を行っておく必要があります。
投資をされる場合は、前もってアプリの準備をしておくことをオススメします。
大人気の理由は、太っ腹キャンペーン
ところで、いくらメルカリのメルペイを使えると言う話題性があっても、また実質的にメルカリへの貸付ファンドであっても、2.0%10ヶ月というのは決して魅力的な投資条件ではありません。
本ファンドが大人気になった理由の一つは、ファンドの利率2.0%に加え、メルカリのポイント還元があるからです。
90万円以上の投資で、上記の通り9,000ポイントが還元されます。
この還元は運用期間及び税金を考えると、約1.5%の金利が上乗せされる計算になります。
ところで、なぜファンドの名前に「サステイナブル(持続可能)」と付いているかですが、「メルカリで買う→売る→買う→・・・」という循環型社会を目指すというのが理由のようです。
「バンドル」のキーワード
金融という大きなカテゴリーを分解すると、預貯金、借入、投資(資産運用)、決済、売買、保険、税金など様々に小さなカテゴリーに分かれます。
これらサービスを総合的に取り扱うメガバンク等が、以前から金融のメインを担い、金融サービスのバンドル(包括的取り扱い)を可能にしてきました。
しかし一方で、メガバンクが細かい金融まで取り扱うことは効率に欠けるなど様々な理由により、金融サービスは次第にアンバンドル(機能ごとに分解した取り扱い)もされることになりました。
例えばFundsの取り扱う「貸付」+「資産運用」も、このアンバンドルされた金融サービスの一つです。
今回のFundsのメルカリファンドは、さらに一歩進んで金融サービスのリバンドル、つまり「一度分解した金融サービスを、(デジタルを用いて)再構築する」を行ったわけです。
私は金融の、特に法制に関しては素人程度の知識しか持ちませんが、金融サービスをRebandleするためにはかなりの調整、労力が必要だったのではないかと推察します。
Fundsの今後、もっと大きな視点で言えばクラウドファンディングなどフィンテックが今後、どんなリバンドルした金融サービスを生み出すのか、個人的に大きな期待を抱いています。
(参考記事)
www.kyinitiative.jp