不動産投資型クラウドファンディングでも、「新興国」向けを扱う異色の事業者、「TECROWD(テクラウド)」の紹介です。
満額募集完了となった1号案件に続き、2号案件が登場しました。
内容について紹介します。
<目次>
今回紹介する「TECROWD(テクラウド)」は、「TECRA株式会社」が運営する不動産投資型クラウドファンディングです。
同業の事業者では日本の不動産や海外(主にアメリカ)の不動産を対象にするところ、TECROWDは新興国(今のところモンゴル)の不動産を対象にしている、という点が大きな特徴です。
日本や先進国の不動産とは異なり、新興国の不動産にはカントリーリスクや商習慣の違いによるリスクがありますが、
・対象としているのはTECRA自身がが工程・品質の管理・監督に責任を持つ不動産のみ
ということから、一定のリスク軽減はなされていると思います。不動産投資型クラウドファンディングの初心者に対して勧めることは難しいですが、経験者がリスク分散のために投資対象とするのはアリだと思います。
TECROWDに関する基本的な情報は、下記の記事もあわせてどうぞ。
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www.sallowsl.com
第2号はレジデンス案件!
TECROWDのオープン第1号案件(モンゴルのオフィス案件)は3/22に募集開始され、即日満額となりました。
それに続く第2号案件は、以下の日程で募集されます。
・TECROWD 2号ファンドAmbassador Residence
募集開始:4/15~
予定利率:8.0%(円建て)
運用期間:24ヶ月
募集金額:3,340万円
劣後比率:約10%
2号案件はモンゴル・ウランバートルの中心地にほど近い高級レジデンス(竣工済)で、地上16階建てのビルのうち、2区画の区分所有が対象となります。
基本的な出資条件は以下の通りです。
・最低投資金額10万円から、10万円単位
・円建て8.0%、配当は年4回
・モンゴル上場会社の関係会社、Invescore Property社による一括借り上げ
・クーリングオフ以外での解約は原則不可能
案件の詳細と私の考え
本案件は募集総額約3,700万円に対し、営業者の劣後出資の割合は10%。
新興国の不動産を対象とする割には、劣後出資の割合があまり多くないように思いますが、その分はInvescore Property社による一括借り上げでカバーしています。
TECRA社と事業提携しているモンゴル上場会社「InvesCoreNBFI」のグループ企業がInvescore Property社で、一括借り上げにより空き室の有無にかかわらず一定の家賃収入が確保されます。
実質的に空き室リスクはなく、その代わりにInvescore Property社、ひいてはInvesCoreNBFI社の信用リスクが乗って規定案件になると考えられます。
TECROWDの特長はこの他に、分別管理体制が確立されていること、また元利金に対する為替ヘッジがあることが挙げられます。
特に為替ヘッジは重要で、変動の激しい新興国通貨の案件の場合には必須だと思います。
注意点を一つ
繰り返しますが、新興国の不動産には日本や先進国の不動産に比べて、追加のリスクがあると考えるべきです。
TECROWDの仕組みが、上場企業のグループ会社と契約した一括借り上げであり、かつ日本企業の建設マネジメントがあったとしても、そのリスクがゼロになることはありません。
TECROWDはすでに不動産投資型クラウドファンディングを始めていて、ある程度の勘所を押さえている投資家が、投資対象の分散のために検討する事業者だと思います。
TECRA社はモンゴルの他にも、ベトナム、キルギス、カザフスタン、ウクライナ等に事業を展開しているので、近いうちにこういった国々の不動産も登場してくるのかもしれません。
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