不動産投資型クラウドファンディングで、新しい事業者「Victory Fund」が登場しました。
年利10.5%という破格の1号案件の内容を見ていきます。
営業者の基本的な情報などは、下記の記事を参考にして下さい。
<目次>
1号案件は破格の条件!
Victory Fundの第1号案件は、浅草にある既存商業施設の再生案件です。
後で説明しますが、この「再生案件」というところが案件のリスクを理解する上での鍵となってくると思います。
・浅草1丁目商業ビルプロジェクト
募集期間:~2021/05/24
予定利率:10.5%
運用期間:12ヶ月
募集金額:2億7,500万円(1口1万円、10万円以上)
劣後出資比率:約10%(総額3億300万円のうち、営業者が2,800万円を出資)
物件の所在
物件の所在は「東京都台東区浅草1丁目8-4 三岩ビル」。
同名の「三岩」という大衆割烹が入っていましたが、2020年前後でお店は閉店しています。
今回のプロジェクトはこの建物を、より多様化した施設にリニューアルするというものです。
元の建物が1975年1月(築47年)の木造で、一般的な金融機関では既存不動産を基準とする評価となってしまい、リニューアルに必要な資金をクラウドファンディングで集めることになったようです。
シミュレーションの内容とリスク
今回の出資総額は、営業者による劣後出資を合わせて合計3億300万円。
第三者評価によるリノベ前現況での鑑定評価額は3億6,000万円で、売却想定額は3億7,000万円です。
現状で、現保有者から月150万円の賃料収入があり、このインカムゲインと不動産のバリューアップによるキャピタルゲインを合わせ利率10.5%という設定になっています。
なおシミュレーションから計算すると、利率10.5%のうち優先出資分にあたるインカムゲインは6.3%程度のようです。
(インカムゲイン収支17,218,130円を、優先出資募集額275,000,000円で割ると6.3%)
一方でリスクとしては、不動産鑑定評価はあくまでも水物であり、物件の希少性や利益を生む潜在的な部分が考慮されていることだと思います。
土地代データ(リンク)によると、近くの「台東区浅草1-9-2」における地価は平米あたり258万円。
この数値を採用すると、土地代だけでは価格は1億7,910万円となります。あくまでもバリューアップあっての売却価格だということは、注意が必要でしょう。
まとめ
以上から総合すると、好利率ながら不動産のリノベ、バリューアップ事業ということで一定のリスクはあります。
営業者の劣後出資10%はそのリスクを緩和するには十分とは言えないため、高利率とリスクをきちんと天秤にかけて判断できる、不動産投資型クラウドファンディングの経験者向けの案件だと思います。
もっとも10万円から投資はできますし、不動産の再生事業というのは今後を見据えた社会的な側面もある投資なので、分散先の一つとして検討する価値はあるでしょう。
私もまずは様子見で、少額で投資をしてみようと思います。
第1号案件は5月24日まで募集していますので、今からの新規登録→投資も十分間に合います。
興味のある方は、下記のリンクから登録いただければ幸いです。