融資型クラウドファンディングのクラウドバンクで、まさかのサービスが登場しました。
なんと金取引。他のサービスとの比較や、金取引を始めた理由の考察などを紹介します。
<目次>
金取引、開始!
クラウドバンクで、金取引が始まりました。
クラウドバンクに口座登録をしていれば、クラウドファンディングと同じ口座で金取引を行うことができます。
クラウドバンクは通常の融資型事業者とは異なり、第一種金商登録(証券業登録)をしているので、こういった商品も取り扱うことができます。
(米ドルや豪ドルを円転せず保管・投資できるのも、第一種業者でなければできなかったはずです)
以下、クラウドバンクの金取引について特徴を見ていきます。
クラウドバンク金取引の特長
クラウドバンク金取引の特長は、以下の通りです。
①手数料が安い(購入手数料1.65%・売却手数料無料)、小口投資可能(1,000円)
②特定保管(金の所有権は投資家に帰属する)
③純度99.99%、大阪取引所が認定した国内ブランドのみ取り扱い
④年4回、金在庫状況のチェックを実施
金地金の購入/売却スプレッドを調べてみましたが、国内金取引で有名な田中貴金属とほとんど同じスプレッドでした。
(状況に応じ、スプレッドは変更になる可能性があります)
(田中貴金属:スプレッド109円)
(クラウドバンク:スプレッド110円)
他の証券会社との比較
クラウドバンクの金取引サービスを、他の証券会社と比較してみます。
相対的に有利な項目は、赤で表示してあります。
マネックス証券や楽天証券の保管方法は消費寄託(*)ですが、残高分の資産が証券会社の財産と区分管理されていますので、特定管理に近い消費寄託です。
*金の所有権をサービス会社に移転して保管する方式
クラウドバンクでは金現物への転換ができない(おそらく、事業者に宝石・貴金属等取扱業者の登録がないため?)のですが、それを除けば大手ネット証券の金取引とほぼ互角の条件になっています。
あと個人的には、下記の「現時点では」に期待です。いつかは現物転換できる日が来るのでしょうか?
で、なぜ金取引?
以下は私の推察となります。当てずっぽうです。
なぜクラウドバンクが金取引を始めたか。
元々クラウドバンクは第一種金商登録を生かして、日本円のみならずUSDやAUDでの融資案件、及び為替取引のサービスを展開していました。
今回の金取引もその延長線上であり、つまりクラウドバンクは日本初(もしかして世界初?)の「ソーシャルレンディングをサービスの中心に据えた証券会社」として、サービス多角化を目指そうとしているのではないでしょうか。
金は相場の下落局面に強いと考えられているため、リスクヘッジの手段としても用いられます。クラウドファンディングもモノによりますが、一般的には相場の影響はさほど受けない投資であり、親和性は高いのかもしれません。
何にせよサービスの選択肢が増えることは、投資家として歓迎したいと思います。