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【雑記】サラリーマンの税・保険料負担が50%超え?



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今回はとあるニュースを見て、興が乗ったので雑記を書いてみます。

サラリーマンが天引きされる税・保険料負担が増加し、2023年には50%を超える? という記事です。


<目次>

 
 

よく考えてみると


www.moneypost.jp


元記事は上記。

かなり刺激的な見出しであり、税金や保険料というある意味「批難しやすい対象」を扱っているので、多くの反響が起きているようです。


ただ、こういう刺激的な記事は往々にして人を煽るもの。

怒りや不満という負の感情はたやすく目を曇らせ、人を思うように操る扇動の常套手段です。私は面倒なので使いませんが、使いこなせば有効な手段です。


なので、そういう感情が起きた時にこそ冷静に考えてみることが大事です。

実際に給与収入に対し、50%も控除されていますか?

それはつまり、手取りが額面の半分になることを意味するのですが、どうでしょうか?
 
 

スリードその①:会社負担分の存在


 ソーシャルレンディング投資記録
 (画像は元記事より引用)


この記事にはいくつかのミスリードや隠されている情報がありますが、最大のものは会社負担分の存在です。


上記の赤枠部分、「税・保険料負担が50%超え」というこのパーセンテージには、会社が折半して負担する厚生年金や保険料は含まれていません。


2023年の厚生年金と保険料を合わせると約35%ですから、実際の個人負担はその半分の17.5%になるわけです。

この時点で「税・保険料負担が50%超え」という一文が、表現として適切ではないことは明らかでしょう。


*なお、会社負担分もコストである以上加えるべきだという意見もありますが、これについては記事の後半にて。
 
 

スリードその②:給与所得控除の存在


もう一つのミスリードは、「税金(所得税+住民税)15%」という部分。


確かに住民税は10%ですし、所得税5%というのは妥当、むしろ累進課税税率を考えれば少ない数字だと思うかもしれません。

しかし実際には、住民税や所得税の課税ベースは給与収入ではなく、給与所得控除などを差し引いた課税給与所得です。

そしてこの給与所得控除は、給与収入の20~30%程度に及ぶ強力な控除です。


 ソーシャルレンディング投資記録
 (画像は国税庁Webサイトから引用)


しかも課税給与所得は、「給与収入-給与所得控除-社会保険料控除-その他控除」と、さきほどミスリード①で挙げた社会保険料も控除した上で決まります。


なので実際には、よほど高収入でも無い限り「税金(所得税+住民税)」は15%には届きません。

純化のために数値を設定し、妥当と見せかけるのはデータテクニックの一つです。
 
 

私の実データ


参考までに、退職する前の私のかつてのデータで検証してみます。


この記事の前提は「額面30万円で専業主婦の妻あり」でした。賞与をとりあえず5ヶ月と仮定すると、年収は約500万円となります。

私の退職前、2020年の給与収入はその1.5倍前後ありましたので、もしこの記事のデータが正しいのであれば、2021年の負担率合計「46%」と同等かそれ以上になっているはずです。


 ソーシャルレンディング投資記録


実際に私の場合で計算すると、「厚生年金+保険料」の負担比率は給与収入比で14.3%、「住民税+所得税」の負担比率は同8.6%、合計22.9%となりました。どう計算しても46%という数字にはなりません。


元記事のデータを捏造とまでは言いませんが、随所にミスリードの入っている、正確とは言えないデータであることはまちがいないと思います。
 
 

会社負担分を入れるべきとする意見


ここで「税・保険料の会社負担分も実際にコストがかかっている以上、繰り入れるべき」という意見について、私の意見を書いていきます。


全体を俯瞰する視点では確かにその通りであり、会社負担分に言及しないのは片手落ちだということには賛同です。

会社が許容できる人件費が一定であるのなら、会社負担分が増える=雇用の抑制につながるというのも適切だと思います。


しかし、以下のような理由から私は「今回の記事に関してはそうじゃない」と考えています。

①会社負担分については会社側の視点であり、労働者側の給与天引きを取り上げているこの記事には不向き
 
②会社負担分を取り上げるなら、負担率の分母が「給与収入」なのは適切ではない
 
③会社の社会保障費負担が労働者に対し、間接的に雇用や所得の抑制につながっていると主張するのなら、会社負担が少なければ雇用や所得が増えるという実データと検証が必要


これ以外にも「そもそも折半は法律で決められているんだから、文句あるなら人を雇うな」など多少乱暴な理由もありますが、おおむねこんなところです。
 
 

まとめと所感


今回の記事については以上ですが、まとめとして一つ問題提起を。


「年金・保険料負担の増大は悪いことなのか?」という点についてです。


個人としてはもちろん不利益なことだと捉えられるでしょうが、善悪はそもそも視座によって異なります。

そして現在の日本において年金や保険料の負担増は、高齢化が進みシルバー民主主義のはびこる現状において不可避です。

であれば年金や保険料が上がることは、この国の構造自体の問題であり、おそらくはどのような政党が政権を取ったとしても大きくは変わらないでしょう。

高齢者を棄民にする、姥捨て山のような過激な政策が取れるなら話は別ですが、それは日本では無理です。


乱暴な意見ですが、もし国に対し「高齢者重視の政策を止めろ」というのなら、自分の親や祖父母にも同じ態度を取らなければダブルスタンダードです。なのでこの現状は政策というよりも、一人一人が生み出した国の形なのだと考えます。



良し悪しの問題ではなく現状を見れば、税率負担は上がっていくのはある意味自然なこと。

国の政策に影響力を持たない我々平民は、そう弁えてどう動くかが大事だと思います。

でなければ自分が為政者側になって政治を変えればいいでしょう。私はそんな能力も意志もありませんので、状況を受け入れて自分に有利な対応を行うのみです。
 



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