株式投資型クラウドファンディング(ECF)、「ユニコーン」の案件紹介です。
前回は「認知機能を見える化」というプロダクトでしたが、今回も医療つながりの内容となっています。
<目次>
「オンラインドクター.com」募集要項
ユニコーンのプラットホームで募集されるECF(株式投資型クラウドファンディング)は、「オンラインドクター.com社」です。
・株式会社オンラインドクター.com
募集期間:3/10 18:00~3/14 23:59
募集金額:960万円(上限5,136万円)
募集単位:15株(9.6万円)~75株
オンラインドクター.com社のプロダクトは、「イシャチョク」。
会社名の通り「オンライン診療が当たり前に受けられる世界へ」という目標を掲げており、現在の日本の医療体制と将来を考えれば、重要なプロダクトになり得ると思います。
オンラインドクター.com社は2020年10月に設立され、2021年7月に「イシャチョク」のβ版をリリース。さらに薬局や保険などにメディカルプラットフォームを広げ、オンライン診療の裾野を広げることを目的としています。
日本の医療の現状
日本においては、ビデオ通話によるオンライン診療を行っている医療機関はわずか5%。
オンライン診療導入のハードルが高く、医療機関の多くがオンライン診療に消極的という事実があります。理由としては、対面診療より報酬点数が低いこと、システム導入に費用がかかること、また患者離れへの懸念があるとのこと。
ただ今後の高齢化と医療費の増大を考えれば、医療リソースの有効活用のためにもオンライン診療の流れは必然でしょう。
この課題に対する有力な答えの一つが、「イシャチョク」であることはまちがいないと思います。
今後の課題
イシャチョクの課題としては、まず創業間もないベンチャーであること。
オンライン診療はある意味ボリュームビジネスの性質を持っていると考えられ、大手資本が参入してくる前にどれだけのシェアを取れるかが明暗を分ける点になると思います。
イシャチョクの公式サイトで調べたところ、例えば京都府下ではオンライン診療に対応している医療機関は50件。今後どれだけの規模拡大を図れるかが重要でしょう。
事業計画としては「2026年9月に売上160億を達成し、IPOを目指す」ということになっていますが、個人的にはIPOよりも医療プラットホームとして地位を確立した後M&A、という方向が現実的ではないかと思います。
株主優待とエンジェル税制
今回のオンラインドクター.com社案件には、株主優待が用意されています。
投資金額に関わらず、イシャチョク内で利用できる「イシャチョクポイント」1,000ポイント分がプレゼント。
また本案件は「エンジェル税制優遇措置A/B」の対象です。
優遇措置Aは、ベンチャー企業への投資額マイナス2,000円を総所得金額から控除可能(控除対象となる投資額の上限は、総所得金額×40%と800万円のいずれか低いほう)。
優遇措置Bは、ベンチャー企業への投資額全額をその年の他の株式譲渡益から控除することが可能です。