株式投資型クラウドファンディング「イークラウド」から、年内最後となる案件が登場しました。
蚊にヒントを得た技術とは? というところに興味が湧き、内容を調べましたので記事にします。
<目次>
次世代型ワクチン投与デバイス「ライトニックス」
イークラウドで新たに募集が開始されているのは、次世代型のワクチン投与デバイスを開発している「株式会社ライトニックス」です。
・株式会社ライトニックス
募集期間:~12/26 22:00
募集金額:2,000万円(上限7,400万円)
募集単位:1株(10万円)~5株(50万円)
ライトニックス社は素材や化学に特化したVC(ベンチャーキャピタル)から複数回の出資を受け、累計は7億円以上。
最終的には医療系の会社などへ売却するEXIT目標を立てています。
解決すべき課題とその方策
ライトニックス社が解決すべき課題として設定したのは、今回の新型コロナで脚光を浴びたワクチンについて。
ワクチンの是非は個人の考えでいいのですが、発展途上国を中心として「様々なワクチンを接種したいのにできない」という、ワクチンや医療リソースの偏在が起きているのは確かです。
ワクチンの不足をカバーする方法として、免疫細胞が多く存在する皮内に注射を行うことで、ワクチンの使用量を筋肉注射の1/5程度に削減することができるとのこと。
通常皮内注射を行うには医療従事者の高いスキルが必要ですが、ライトニックス社はスタンプのように、肌に押し当てるだけで皮内注射を行う機器を開発しています。
またもう一つの特長は、針が金属製ではなく生分解性プラスチックであること。
ただし生分解性プラスチックは材質の特性上、そのままでは皮膚に刺さりません(プラスチックのナイフでは刺せないのと同じです)。
ライトニックス社は蚊の口吻(吸血する際の針)の構造を参考にした、ギザギザの入ったノコギリのような針を高精度成型し、この問題を解決しえいます。
事業計画と課題
ライトニックス社は現在、タイの製薬メーカーと皮内投与針の臨床試験に向けた交渉を実施中。
日本においては様々な規制により早期のビジネス化は難しいでしょうが、皮内注射のメリットが認知されているタイでを足がかりにして、東南アジアなどへの進出の土台を築くという方針のようです。
(それにしても、タイがすでに高齢化社会に入りかけているというのは初耳でした)
日本の規制がこういった新しい医療導入の妨げになっている側面はありますが、同時にそれは日本において医療の安全性を担保する事でもあるので、規制が厳しいことは一概に悪いことばかりではありません。
そういった意味で日本での導入を敢えて選択肢から外し、タイでのビジネス展開を選んだのは現実的な選択肢だと思います。
計画では2024年にはタイの製薬メーカーによる生産を開始し、2025年に黒字化。その後に医療系企業へのM&AでEXITするという計画を立てているとのことでした。
実施中のキャンペーン情報
イークラウドでは2023年1月末まで、新規登録でAmazonギフト1,000円分がもれなくプレゼントされるキャンペーンを実施中。
株式投資型クラウドファンディングは、ベンチャーやスタートアップへの投資に興味がある人だけのものではありません。
ベンチャーやスタートアップのビジネスをより深く理解するためにも、会員登録する意義はあると思います。
様々なビジネスの内容や特色を知ることは、自分の仕事やビジネスに役立つこともあるでしょう。情報は宝です。