AIによりポートフォリオを動的に変えるロボットアドバイザー、ROBO PRO(ロボプロ)の話題です。
SVB(シリコンバレー銀行)の破綻を受けて相場が騒がしくなる中、どんな状況になっているか見てみました。
<目次>
2023年3月時点のポートフォリオ
ロボプロは原則として1ヶ月に1度、ポートフォリオの見直しを行います。
2023年3月時点でのポートフォリオは以下の通り。
株式:64%(内訳 米国株:2% 先進国株:15% 新興国株:47%)
債券:4%(内訳 米国債券:4%)
コモディティ(金):30%
現状は株式偏重、次に金を多く保有している攻めか守りか今一つ分からないポートフォリオですが、債券利回りの上昇から債券価格が低下しているため、相対的に債券以外の株式や金に割合を移したということなのでしょう。
(2022年10月からのポートフォリオ変遷)
ここ1週間の運用実績
現状のロボプロの状況を確認してみたところ、さすがに含み益はかなり落ちていました。
3/7には¥4,057,606だったところ、3/14には¥3,919,893と3.4%の下落です。
ただ中身を見ると、3/7→3/14の間でドル円レートが円高に振れている効果が3.4%のうち2.2%。つまり為替レートの影響を除いた純粋なポートフォリオの減少は1.2%。
同じく3/7→3/14の間でNYダウは4.5%ほど下落(ドルベース)、NASDAQは4.2%ほど(ドルベース)、オール・カントリー(eMAXIS Slim全世界株式)が5.2%ほど(円ベース:為替レートを除く影響は-3.0%程度)と考えると、下落の影響はかなり小さかった方でしょう。
ゴールドは強し。
ポートフォリオの中身を見ると、株式は3月初めのポートフォリオ変更時から-5.94%と凹んでいますがそれをカバーしたのがゴールドの+5.77%。
全体に占める割合は株式と比べゴールドが半分なので完全なカバーはできませんでしたが、3割も所持しているゴールドが含み損を緩和させたのは間違いありません。
3/14の時点で、金価格が1トロイオンス=1900ドルを超えたというニュースも入ってきていて、信用不安から資金が安定資産と呼ばれる金に流入している事実が分かります。
株式6割、金3割というポートフォリオは自分ではなかなか決断できませんが、これが大量のマーケットデータから導き出したAIの答えということなのでしょう。
ロボプロの2020年1月~2022年11月における運用成果では、リスクよりもリターンが高いという結果となっており、AIによるポートフォリオの動的変更が上手くいっていることを示しています。
詳細については、下記の記事もどうぞ。
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