今回はロボットアドバイザー(ロボアド)について。
すでにロボアドで投資をしている人は良く分かっている内容ですが、そうでなければ勘違いしやすいことについて。ロボ「アド」とロボ「プロ」はベツモノだという話題です。
<目次>
ロボットアドバイザーの中身
ロボットアドバイザーとは、手間をかけずに分散投資を自動で行うことができるサービスです。
(ロボアドと呼ばれるサービスには助言のみ行うアドバイス型と、運用まで全て任せる投資一任型がありますが、ここでは投資一任型について紹介します)
投資家は資金を振り込むだけで、後は全てロボットアドバイザーにお任せ。
最初に選んだリスク選好度(どれだけのリスクを許容するか)に応じ、そのリスクの中で最大のリターンを得られると予想される投資商品、多くの場合は各種ETFに分散投資をするというのがロボットアドバイザーの中身です。
ロボットアドバイザーは手数料が年0.9~1.0%程度であり、手数料の高さを否定的に捉える意見も多くありますが、中には「SUSTEN(サステン)」のように成功報酬型(利益がでなければ手数料無し)というロボットアドバイザーもあります。
なぜロボアドは初心者向きなのか
先にも書いた通り、手数料が高いことを理由にしたロボットアドバイザーへの否定的な意見があることは事実ですが、私はロボットアドバイザーを「初心者向きの投資商品」だと考えています。
理由は主に二つ。
一つは初心者は少額から投資を行うべきであり、投資額が少額の場合ロボットアドバイザーの手数料はそこまで問題にならないからです。
1000万円を運用するなら手数料は年10万円ほどかかりますが、10万円の運用なら手数料は年1000円。
年1000円の手数料でこの後に説明する学びを得られるのであれば、ネットにある怪しげな投資noteやら投資サロンに払うよりも1億倍まともな支出と言えます。
ロボットアドバイザーが初心者向けの投資商品と考える二つめの理由は、「王道の投資を学べる場所だから」。
ロボットアドバイザーは許容されるリスクの中で最大のリターンを得られるよう、投資商品(主にETF)を組み合わせて自動的に運用を行います。これはノーベル賞を受賞したモダンポートフォリオ理論という、一つの王道投資手法です。
まず投資してみる、そして中身のETFなどを調べてみる。ある程度慣れたらロボットアドバイザーから「卒業」して、自分で投資を始めてみる。そうした投資学習ステップの最初として適しているため、ロボットアドバイザーは初心者向けなのだと考えています。
初心者は勉強するまで投資をすべきではないという意見があるかもしれませんが、私はその意見に与しません。むしろそれは経験者の傲慢でしかないと考えています。
初心者だからこそ軽めに失敗して経験値を積めばいいだけのことで、失敗も経験せずに大きな額を投資することに比べればよほど健全です。投資の目的は徹頭徹尾「自分と家族のための資産形成手段」であり、損をしないことでもないし、手数料を最小化することでもありません。
ロボ「プロ」は根本的に違います
ここまでは通常のロボットアドバイザーに関して紹介してきましたが、私が今でも唯一利用している「ROBO PRO(ロボプロ)」というサービスについては、ロボットアドバイザーとは一線を画す中身になっています。
最大の違いは、ロボ「アド」が定められたポートフォリオを維持運用するのに対し、ロボ「プロ」はAIがマーケットデータから相場を予想し、ポートフォリオを組み替えつつ運用する点にあります。
(ロボ「アド」の運用例)
(ロボ「プロ」の運用例)
この違いのため、投資に慣れればロボ「アド」と同じ投資を(より低コストで)実行することはできますが、ロボ「プロ」と同じ事はできません。
AIによる運用はこれまでのところ優秀な結果を残しており、2020年1月~2022年11月におけるリスク・リターンで、ロボプロはリターン>リスクという逆転現象を起こしました。
これが私がロボ「プロ」での投資を続けている理由です。手数料を払ってでもそれ以上のリターンを得られるのなら、それは適切な出費ということになるでしょう。
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