融資型クラウドファンディング「バンカーズ」の話題です。
気になるニュースのあったバンカーズの続報ですが、これまでのところ好印象の対応を行っています。
<目次>
ニュースのおさらい
バンカーズでは先日、気になるニュースが飛び込みました。
ある対象ファンドの最終資金需要先で、3日間の販売停止及びその後の販売方法の変更があったというニュースです。
今のところ遅延に至ったわけではないので限定情報は伏せます。ニュースの内容は下記の記事をごらん下さい。
(関連記事)
www.sallowsl.com
本案件の今後について私の意見を言うのなら、
・貸付スキームはSPCを挟み金銭債権担保とする場合の適切な仕組みとなっている
・最終資金需要者が事業継続不能となった場合でもリース契約は移転し収入は保たれる
・リース債権評価額のLTVは6割ほどである
ことから、大きな影響はないと考えています。
その後の対応と所感
バンカーズでは今回の事象を受け、即座に反応。
上記のニュースが出た翌営業日、翌々営業日に以下のようなリリースを発表しました。今後も午後9時頃を目安に配信されるとのことです。
翌営業日リリース:
本日に関しては、現時点で判明した内容をもとに、当社の方針を整理している状況です。
関係各所との調整が必要となるところでもあるため、進捗については、当面の間、平日は毎日ご報告する予定ですので、続報をお待ちいただけますと幸いに存じます。
翌々営業日リリース:
1. 引き続き関係各所との議論が続いております。
2. **社関連ファンドについて、また**社についての今後の対応方針について、が議論の内容となっております。
後述しますが、クラウドファンディングに限らず全ての投資で損失の可能性は存在しますので、今回の事はある意味当然のことです。
問題なのは事象を受けての事業者の対応であり、ここで事業者の態度が問われると言っていいでしょう。
その観点で言えばこれまでのバンカーズの対応は十分に満足いくものであり、軽微な影響でこの事象をクローズすることができれば信頼性の向上にも繋がると考えています。
(情報展開が遅いという声も散見されますが、法人として情報をリリースするというのはそれ相応の責任を伴うわけで、何でもかんでも速報で出せばいいというものではありません。今回の情報展開速度は十分すぎるほど迅速でしょう)
私の投資判断
今回の問題を受けて、バンカーズに対する私の投資判断は以下の通りです。
言葉よりもこちらの方がシンプルで分かりやすいでしょう。投資継続です。
今一度、クラウドファンディングの留意点
ということで良い機会なので、今一度クラウドファンディング(&投資全般)の留意点を挙げておきます。
クラウドファンディングは見た目の値動きがありませんが、他の投資と同様に損失が出る可能性は当然あります。
通常の投資で利益も損失も含み益・含み損であるのに対して、クラファンはどちらも確定損益になるだけのことです。
また通常の投資と同じくクラウドファンディングでも分散は重要ですが、分散投資というのは損失を防ぐ手段ではなく、【致命的な】損失を防ぐために軽微な損失を受け入れる手段です。
したがって分散投資していて損失が発生したとしても、それは投資の失敗ではありません。想定内のできごとであり、ある意味で分散投資が正しく機能しているということの証明でもあります。
私の経験上の前提は、「適切に分散する限りクラファンの平均利回りはプラス」というものです。そのため損失を回避しようとするあまり、機会損失を起こさないようにしています。
それはある種、リターンの低いものにも投資するというインデックス戦略をクラウドファンディングに適用しているとも言えます。
遅延や損失が起きると必要以上に大きく取り上げるような意見が散見されますが、インデックス投資で組み入れられた一部銘柄に含み損が発生するのは当然のことであるように、幅広い分散の中で一部ファンドに遅延・損失が発生することも当然だと考えています。
・・・「クラファン型インデックス」は我ながらなかなか面白い考えだと思ったので、そのうちもう1本記事を書こう。