今回は、クラウドファンディング全般に関する記事です。
投資における一般的なリスクの考え方から始まり、クラウドファンディング投資の性質を踏まえた上での最適解とは何か? を試しに考えてみました。
<目次>
一般的な考え方
投資におけるリスクについて、まず一般的な話を。
手元資金のどれだけを投資へ投下するかについて、一つの目安として年齢と同じ程度の現金割合(40歳なら40%)を持つべきとも言われています。
結局のところ「人それぞれ」の5文字で終わってしまうことですが、投資商品の中にクラウドファンディングという選択肢を取り入れる前提で言えば、私の方針は「生活に必要な資金以外全部」(*)です。
*生活に必要な資金がどのくらいかは、それこそ各家計しだいです。
クラウドファンディングの基本的な特徴として「値動きのないインカム投資であること」及び「一定期間で償還されること」があります。
このため「いずれ使う予定の資金」であれば値動きのある商品への投資、あるいは現金のまま手元に置いておくことに比べ、クラウドファンディング投資(特に、比較的堅い案件への投資)が優れている点が多いと考えています。
私の場合はそれが高じてポートフォリオの9割がクラファンというガチ勢になりましたが、これはレアケースなのでオススメするものではありません。
クラウドファンディングの理論的最適とは?
一つ、簡単な計算式を。
クラウドファンディング(融資型及び不動産投資型)の収益は次の式で計算されます。
・収益=投下資金×推定利率(×資金回転率)
・推定利率=投資利率-貸倒率
推定利率が一定であれば、収益は投下資金に正比例するのがクラウドファンディングの特徴。
別の言い方をすると、クラウドファンディングにおいて推定利率がプラスである限り貸倒よりも機会損失の方が常に大きいことになります。
投資利率の方を上げるのも一つの方法ですが、クラウドファンディングでも原則として利率が高い条件はそれなりの理由があり、それなりのリスクが存在します。
なので、投資利率を上げるために高利率の案件に集中投資するのはあまり勧められません。
それよりも推定利率を安定化させるために分散投資を行い、小さな地雷をいくつか踏んでも全体として安定したインカムを得られるようにする方が重要でしょう。
結論としてクラウドファンディングの最適は、ある程度の資金量がある前提で「十分に分散した上で余剰資金(=投資に回せる資金)をフルインベストメントする」ということになります。
分散投資の目的
クラウドファンディングは見た目上の値動きがない投資ですが、もちろんリスクは通常の投資と同様にあります。
通常の投資(例えばインデックス投資)では含み益や含み損が発生するところ、クラウドファンディングにおいて発生する利益や損失は全て確定しているという点が異なるだけであり、利益/損失という構造は何ら変わるところがありません。
同様に分散が大事であることは、通常の投資でもクラウドファンディングでも変わりません。
ただしインデックス商品(例としてVTIやVOO)に投資すれば自動的に分散される一方、クラファンは基本的に分散されないため、自前で分散投資を行う必要があります。
そして分散をするということは大きな地雷を踏まないために小さな地雷を選ぶという行為ですから、クラファン投資で分散して遅延・貸倒が発生するのは当たり前であり騒ぐようなことではありません。
単体株で地雷を踏まないために銘柄を分散した結果、個別の銘柄で含み損が発生するのと同じことです。それを騒ぐのがどれだけナンセンスで失笑を買う行為かは、説明するまでもないでしょう。
(黎明期のクラファンでは営業者自体がアレだったケースもありますが、現状においてそこまでの事は考えにくいです)
まとめ
繰り返します。
クラウドファンディングの最適を考えると、それは「十分に分散した上で余剰資金をフルインベストメントする」ことに落ち着きます。
この戦略はクラウドファンディング全体に幅広く投資するという意味で、ある意味で「クラファン型インデックス投資」とも呼べるようなものだと考えます。というかこの名前を提唱します。
ただ幅広い分散を行うのは面倒だという人はいるでしょうし、雑所得である点がネックというケースもあります。それはもう人それぞれとしか言いようがありません。
万人向けの投資商品というのは存在しませんし、投資は民主主義ではないので多数派は正しさを担保しません。むしろ投資の世界においては、少数派である方が利益を多く生み出せる傾向もあると思います。
重要なのは、クラウドファンディング投資の性質と他投資との違いを認識・理解すること。
1億円以上投資しているガチ勢としての意見ですが、この投資は様々な点で他の投資とは違う性質を持ち、煩雑なところもありますが工夫のしがいがある今後が楽しみな投資です。
(面白い一例)
www.sallowsl.com
最後に宣伝
最後に、「いずれ使う予定の資金」を投下するのに適した堅い事業者をいくつか紹介します。
いずれも利率は控えめですが、堅い案件を取り扱う事業者ばかり。今回はその中から、会員登録によってプレゼントがもれなく付与される3社を選びました。よろしければご利用ください!