不動産投資型クラウドファンディングから、2つのファンドを紹介。どちらもこれまでの実績十分のファンドです。
合わせて、不動産投資型における劣後比率の考え方について私なりの意見を書きました。
<目次>
FUNDROP 23号
FUNDROPから募集が予告されている「FUNDROP 23号」の情報です。
・FUNDROP 23号
募集期間:6/4 12:00~6/21 23:59(抽選式・後入金)
予定年利:5%
運用期間:11ヶ月
募集金額:2,000万円
保全など:優先劣後方式 劣後比率20%・マスターリース有り
対象物件は中目黒にある、令和5年4月新築の1棟レジデンス。
一つの物件を分けてファンド化しているもので、「第3期」という名前から分かる通り3回目のファンド。今回は対象不動産の13.88%をファンド化しているとのことです。
これまでFUNDROP17号・21号でも同じ不動産のファンドが募集されています。そのため17号・21号に投資した人がこの23号に投資しても、分散効果は働きにくいので注意して下さい。
物件は借地権なので換価性の点では劣りますが、マスターリース付きで運用しているインカム重視ファンドなので、換価性を考える必要はそこまでないでしょう。安定的なファンドに投資したい人向けの案件だと思います。
ちょこっと不動産35号
ちょこっと不動産は優先劣後の劣後部分が多い、堅い案件を募集する印象ですが、今回もその例に漏れずの案件が予告されています。
・ちょこっと不動産35号 杉並区宮前第3期
募集期間:6/11 12:30~(先着式・後入金)
予定年利:3.9%
運用期間:6ヶ月
募集金額:2,970万円
保全など:優先劣後方式 劣後比率40%
杉並区の宮前3丁目にある一戸建てを対象としたファンドです。上のファンドと同様、借地権付きという類似点があります。
キャピタル型にはなりますが、建物はすでに完成しているため未完成リスクはありません。
建物完成から決済及び引き渡しを行うまでの期間をファンド化したもので、期間6ヶ月の上に劣後出資が40%ありますので万が一の場合でも元本が損害を受ける可能性は極めて低く、安定性に優れたファンドと言えそうです。
劣後比率の考え方
不動産投資型クラウドファンディングの匿名組合型では、多くの案件で優先劣後方式が採用されています。
投資家と営業者が同じファンドに出資を行い、投資家の出資分が優先出資、営業者が劣後出資とすることで万が一損害が発生した場合、営業者の出資分が先に毀損することで利害を一致させようとする仕組みです。
劣後出資比率が高いということはそれだけ安全性が高いと言えますが、では高ければ高いほどいいかと言われればそれほど単純な話ではない、というのが私の考えです。
劣後比率が高くなると、
・投資家が出資できる分が減り、投資機会の損失が起きやすい
・一般的に利率はそれほど高くない
というデメリットもあり、要はバランスです。
一般論として、ファンドが開発案件なら不確実性をカバーするため劣後出資比率は高めであるべきですし、安定運用されている案件であれば劣後出資比率が低くてもそれほど問題はないということになります。