今回は投資記録の話題。
融資型クラウドファンディング「COMMOSUS(コモサス)」から、記憶に残るファンドが償還されました。
<目次>
少年院出院後学習支援SIBファンド
そのファンドとは、「少年院出院後学習支援SIBファンド」です。
・少年院出院後学習支援SIBファンド
予定年利:0.8%+成果連動
運用期間:30ヶ月
募集金額:500万円
保全など:なし
貸付先は株式会社公文教育研究会。
法務省が行う「少年院出院者への再犯・再非行の防止の実現を目指した学習支援事業」に、KUMONが中心となる共同事業体が採択されて事業を行うことになったもので、この事業資金を貸し付けることで間接的に少年院出院者への学習支援を支援するものです。
SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)というのは社会的に意義のあるサービスに対して資金を提供するもので、通常の投資とは異なり社会課題解決などを主目的都市、その上で経済的利益を目指すという内容になっています。
COMMOSUS(コモサス)がまだ前身の「CAMPFIRE Owners」というサービスだった頃に募集されたこのファンドに、拠出最大額の20万円で投資し、30ヶ月かけて先日償還が行われました。
償還実績
本ファンドは通常の融資型クラウドファンディングとは異なり、利益よりも社会的意義を優先しています。
そのため利率についてはベースで年利0.8%と低く抑えられ、償還時には成果連動部分も支払われますが最大でも年利2.8%が予定されていました。
それに対して実際の実績は、20万円を30ヶ月運用して税引後10,560円なので年利換算で2.65%とほぼ上限に近い運用となり、まずは何よりと言ったところです。
社会的意義のファンドへ投資する理由
「少年院出院後学習支援SIBファンド」は利率が低く、運用期間が長く、さらに担保・保証もないという、投資案件として判断すれば悪い事尽くしのファンド。
(ただ担保・保証については、公文社が500万円程度の運用をミスって評判を落とすリスクはないだろうと考えていましたが)
そんなファンドになぜ投資したかと聞かれれば、率直に答えて偽善です。
「やらぬ善よりやる偽善」とは良く言われますが、黒ウサギに言わせれば善のように見えるものはみな偽善です。たとえ本心からの善意であったとしても、自己満足があるなら結局は自分のための偽善にすぎません。
そして私は、それで良しと思っています。
今回私が出資したお金がどのように使われ、実際にどのような効果があって世の中にどんな影響を与えたのか、それを私が知ることはないでしょう。ただ私は社会的意義のあるファンドに出資したということを自慢したいから出資しただけであり、より良い社会のために他者はこの自慢を受容する必要があると考えています。