融資型クラウドファンディング「COMMOSUS(コモサス)」で予告された新ファンドの情報です。
このファンドを組成するのは難しいんじゃないかと前に書いたことありますが、見事に外れました。
<目次>
港区六本木プロジェクト(TRIAD FUND 9号)
コモサスから予告されている案件は、TRIADとの協業となる港区六本木の不動産を担保とするものです。
・港区六本木プロジェクト(TRIAD FUND 9号)
募集開始:10/7 15:00~(先着式・実質前入金)
予定年利:4.5%
運用期間:18ヶ月
募集金額:2億円
保全など:第一順位抵当権(LTV15.3%)、リコースローン
融資先はTRIAD社。COZUCHI(コヅチ)と協働しCOZUCHIにファンド対象となる不動産を供給している事業会社で、COMMOSUSとも協働関係にあります。
融資資金の使途は、TRIAD社が六本木の不動産を購入するための資金。TRIAD社は物件取得後にリノベーションなどを行い、外部に売却することを予定しています。
本ファンドの最大の特徴は、鉄板のLTV。
担保土地の評価額は約13億円で、LTVは15.3%。六本木という立地を考えれば、担保としての堅さは何の問題もないでしょう。
その分利率は控えめなファンドになっていますが、安全性を優先する投資家には適していると言えそうです。
ファンドの特徴
このファンドで担保となっている土地は、COZUCHIで先日募集したファンドの対象と同一です。
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以前の記事で
「COZUCHIファンドに関係する案件がCOMMOSUSでも登場するかと考えたけど、契約成立前書面の条件を見る限り、融資型のファンドとしては募集するのは難しそう」
などと書いたのですが、大外れでした(笑)。
COZUCHIの契約成立前書面にあった条件と本ファンドの条件を見比べると、コモサスはかなり奮発したなというのが素直な感想。本ファンドでコモサスには利益がないどころか、第一順位の抵当権を設定してこの条件で募集するメリットもないように思えます。
これはCOZUCHI・COMMOSUSのコラボファンドの特徴で、ファンド内の説明にもある通り
「COZUCHI投資家はプロジェクト全体の資金調達コストが抑制され、ローンを活用しない場合と比べて、投資収益率が高まり、結果としてリスクに応じた一段と高い利益配当が期待でき、COMMOSUS投資家はリスクを限定することでより高い安全性の確保ができるように設計されています」
という棲み分けがなされています。
COZUCHIのファンドに投資した場合はアップサイド配当を得られる可能性があり、一方でCOMMOSUSのファンドに投資した場合はCOZUCHIファンドより安全性は高いつくりです。万が一担保が発動する事態になっても、LTV15%の第一順位であれば時間はかかっても元本はほぼ戻ってくるでしょう。
代わりにCOZUCHIよりも利率は少なめ、かつアップサイドの可能性はないのですが、安全性を求める投資家には向いているファンドになっていると思われます。