ソーシャルレンディング投資記録(新)

【ゆるリタイアからのFIRE達成】クラウドファンディング*ロボットアドバイザー投資家のSALLOWによる、投資記録と投資情報のブログです。

外貨建てファンドが中止となった理由



クリックよろしくお願いします。いつも励みになっております。

 にほんブログ村 株ブログ ソーシャルレンディングへ にほんブログ村 投資ブログ 投資でセミリタイア生活へ    


フォローもよろしくお願いします → 


AGクラウドファンディング
アイフルグループとタイアップ中!
バナー経由の新規会員登録でアマギフ1,000円プレゼント!
(広告リンク)


融資型クラウドファンディングの老舗、クラウドバンクの特徴の一つであった「外貨建てファンド」の取り扱いが終了することになりました。

今後の手続きや対応、そして取り扱い終了に至った理由について紹介します。


<目次>

 
 

クラウドバンクからのお知らせ


 クラウドバンク


クラウドバンクでは2018年7月30日から外貨建てファンドの募集を行ってきましたが、2025年3月で募集を終了することになりました。

以下、クラウドバンクからのお知らせを要約します。

・外貨建てファンドの募集を終了する理由は、法改正により外貨のままデポジットで預かっておくことができなくなったため。
 
・2025年2月末までの期間は外貨建てファンドの募集を検討しているが、中止する可能性もある。
 
・既に運用されている、あるいは運用予定の外貨建てファンドは外貨のまま運用するが、2025年3月以降発生する元利償還金は「日本円への両替」または「外貨出金」のいずれかの方法で受け取ることになり、デポジットへの外貨預かりはできない。
 
・マイページの「会員情報」にある「外貨の分配金・償還金の受取方法の登録・変更」で、外貨の受け取り方法を選択可能(選択がない場合は日本円に両替)
 
・円と外貨の両替サービスについても、2025年2月28日をもって終了する。2025年2月27日15時以降にデポジットに外貨が残っていた場合、自動的に円に両替が行われる。

 

クラウドバンク
クラウドバンク(広告リンク)
 
 

背景となる法改正


今回クラウドバンクが外貨建てファンドの取り扱いを終了した背景には、「令和5年金融商品取引法等改正」があります。

この改正による大きな変化は二つで、一つは上場会社の四半期報告制度の廃止。そしてもう一つが、融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)等に関する規定の整備です。

そしてソーシャルレンディングに関する規定整備の内容は、大まかに二つに分けられます。


規定の整備一つめは、「報告書の交付義務」。


前提として、有価証券などに投資する運用業者は、定期的に運用実績や運用方針を記載した運用報告書を投資家に交付しなければならない、という規定になっています。

ところがソーシャルレンディングの事業者は第二種金商業者であり、上記に定める「有価証券などに投資する運用業者」ではなかったため、これまでは運用報告書の交付義務がありませんでした。これが今回の改定により、今後は有価証券などの運用業者と同様に報告書を交付しなければ、ファンドの募集や媒介をすることができなくなったわけです。


これまでソーシャルレンディング事業者は、ある意味で有価証券に準じるファンドを扱っていながらルール的にかなり中途半端な立ち位置にいたわけであり、この改定で立ち位置が整備されたと考えます。


【クラウドバンク 公式サイト】(広告リンク)


そしてもう一つの規定の整備は、「デポジットの信託」。


ソーシャルレンディングの事業者はこれまで、顧客からの預り金を「自社の口座とは別口座」で管理するところもあり、「信託銀行など」で管理するところもありました。

それが今回の法改正で、預かり金を信託保全し運営会社の破綻から隔離することが義務づけられました。


通常の事業者であれば信託銀行で分別管理することは(手間やコストはあるにしろ)難しくないのですが、クラウドバンクの外貨預かり金については引き受ける信託先が無かった、あるいは受けるためのコストやハードルが高かったためにファンド募集を終了せざるを得なかったということではないでしょうか。


なお「令和5年金融商品取引法等改正」のうち四半期報告制度の廃止は2024年4月1日施行が決まっていましたが、ソーシャルレンディングに関する規定の整備はいつから施行されるかが決まっていませんでした。それが今回施行されたことで、くクラウドバンクにおける外貨建てファンドの取り扱いが終了したものと推測します。
 
 

所感


以下、本記事で紹介した出来事に対する所感となります。


立ち位置が曖昧な金融商品が本格的に認められることはありませんから、今回の法改正は融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)のあり方を規定したという意味で一歩前進だと考えます。

クラウドバンクの外貨建てファンド募集終了は、融資型が前進した結果の副作用と言えるでしょう。

様々なファンドが登場するのが融資型の魅力の一つなので、外貨建てファンドの募集終了は残念ですが将来的には外貨での信託を受けるような金融機関も登場するかもしれません。


投資商品が発展し成熟していくためには法規制の具体化(≒強化)が必要不可欠であり、同時に具体化された法規制の元で新たな可能性を模索していく動きが求められます。

今回もそんな出来事の一つだと、私は考えています。


クラウドバンク
クラウドバンク(広告リンク)
 
 



© 2019-2023 「ソーシャルレンディング投資記録」 SALLOW All rights reserved.