不動産投資型クラウドファンディングの「COZUCHI」の話題です。
このままだとCOZUCHI初「全額集まらない」案件となりそうな「虎ノ門 再開発プロジェクト」についての所感と、付与された特別優先権について紹介です。
<目次>
新案件「虎ノ門 再開発プロジェクト フェーズ1」
「虎ノ門 再開発プロジェクト」は第一弾の募集で満額集まらず、現在は2次募集として先着式での募集が行われています。
・虎ノ門 再開発プロジェクト フェーズ1 2次募集
募集期間:~6/13 13:00(先着式・後入金)
予定年利:4.0%
運用期間:12ヶ月
募集金額:15億円(2次募集分は約7.5億円)
保全など:(満額募集の場合)劣後比率11.8%
満額集まらない理由は、直前に年利10%・6%の案件が募集され、それに比べて本案件では表面上の利率が落ちていることでしょう。
もっともCOZUCHIの場合、表面上の利率が後で変わるのは良くあること(今回はフェーズ1については変わらない可能性もあると思ってますが)なので、そこまで利率にこだわる必要はないと思います。
それと今回の案件、もし全額集まらなければ営業者の劣後出資が増えて投資家の元本保全が高まるだけなので、満額集まらないことに問題はありません。
特別優先権付与
今回のファンドに6/9までに投資した人、及び6/13までの2次募集で50万円以上投資した人には、特別優先権が付与されます。
これは今後募集されるファンドについて、優先的に出資申込ができる権利です。
一度使って優先出資すれば権利は消滅しますが、優先出資でも抽選に漏れた場合には権利は継続し、また行使できる金額に上限はありません。
集まりがあまり良くないファンドだからこそ、そういうファンドにも運用する投資家にインセンティブを与えるというのは良い方法だと思います。
COZUCHIはたまたま上振れ案件を多く扱ってきたという事実があるにせよ、基本的に不動産は堅実な投資というのもまた事実。
後は個人的に、最近のCOZUCHIは少し人気が過熱気味だと思うので、このタイミングで(言い方は悪いですが)投資家の選別を図るというのも一つの手ではないかとも感じています。
投資家として気を付けること
ところで今回の件、少し思うところがあるので所感を書いてみます。
虎ノ門案件が満額集まらなかったことは、投資家がCOZUCHIに求めることが「予定通りに償還される案件」ではなく、「大きな上振れが起こる案件」であることを意味しているとも言えます。
一方で私は、こういう考え方が蔓延することは、あまり好ましくないと思います。
大きな上振れが起こりえる案件というのは、ある意味でストレッチした案件であり不確実性が高いことを意味します。
そのような案件を選ぶのなら一定のリスクを呑み込む必要がありますが、では果たしてリスクが顕在化した際、投資家は己の選択の結果としてそれを容認するかというと必ずしもそうではありません。
特にクラウドファンディングでは、日々の値動きがなくほったらかせるという性質から、投資家が自分自身の抱えているリスクを正しく認識するのが難しい傾向があります。
平たく言えば、「損をしたくない・損した時に自責にできない」にも関わらず「高い利回り・大化けする案件」を望むのは筋が通りません。
ましてやそれを事業者に望み過ぎ運営方針を歪めてしまうことは、投資家自ら投資商品を壊すことにつながりかねません。
こういった理由から私は今回の案件に投資しましたし、こういった堅実な案件も「アリ」だと情報発信していきます。投資はある意味ギャンブルですが、期待値がプラスのギャンブルにするのは投資家一人一人の責任だと思います。