投資商品としてのクラウドファンディング(融資型・不動産投資型・株式投資型)は、日本で始まってから10年ほど。
大きな問題もありましたが、最近は少しずつ知名度があがり、テレビCMも流れるようになりました。
上場会社の参入も増えてきましたので、今回は「上場会社×クラウドファンディング」という切り口でまとめてみたいと思います。
(自分の備忘用も兼ねています)
<目次>
スクリーニング条件と理由
今回のスクリーニング条件は、以下の通りです。
①上場会社が運営するクラウドファンディング
②貸付先が上場会社である案件をもつクラウドファンディング
本当はここに「上場会社のベンチャーキャピタルから出資を受けている」という条件も加えようかと思ったのですが、その条件だとmaneoも該当してしまうので今回は却下としました。
上場会社が運営しているのであれば、ある程度の信頼性は担保されているでしょう。
また上場会社&グループ会社に対する貸付を行っているのであれば、上場会社の監査をクリアしたということであり、これも信頼性の担保につながっているという考え方です。
また、ここで言う信頼性はあくまでも事業者の信頼性であり、個別案件の信頼性は別物であることはご了承下さい。
当然のことですが、投資はどこまで行っても自己責任です。
貸付型クラウドファンディング
まずは貸付型クラウドファンディングのうち、上場会社が運営に関わっているものを紹介。
加えて、私の7月1日時点における投資額も紹介します。
*当記事におけるバナーリンクは広告リンクとなります。また、同一カテゴリ中の順序は、私の投資額順となります。
・SBIソーシャルレンディング(投資額:1,660万円)
説明不要の有力金融グループ、SBIグループが運営する融資型。
不動産投資、再生エネルギー投資案件がメイン。
・クラウドバンク(投資額:約1,180万円)
証券会社の貸付型クラウドファンディング、クラウドバンク。
不動産担保、再生エネルギー、そして上場会社の事業支援も扱います。USDで投資→USDで保有ができる唯一の事業者。
・オーナーズブック(投資額:約760万円)
マザーズ上場の不動産業、ロードスターキャピタルが運営する貸付型サービス。
不動産業の目利きによる固い案件が特徴。最近案件募集が少ない(2020年7月現在)ので、復活希望。
・Funds(投資額:約690万円)
多くの上場企業とコラボして、その収益に1円から投資できる注目の事業者の一つ。
利益だけでなく、株主優待ならぬ「投資優待」がある案件があるのもユニークな特徴です。
・SAMURAI(投資額:390万円)
ジャスダック上場の「SAMURAI &J PARTNERS」が運営する貸付型サービス。
保証会社である「日本保証」の第三者保証付き案件が人気。
・J.LENDING(投資額:150万円)
ジャスダック上場JALCOホールディングスの運営する貸付型サービス。
最低投資額50万円と少し高いですが、担保が堅い案件が多い印象です。
不動産投資型クラウドファンディング
・CREAL(投資額:880万円)
本体は上場会社ではありませんが、学研のグループ会社関連の案件を募集しています。
ホテル、保育園、オフィスビルなど、多様な不動産に小口投資できるところが魅力。
・bitREALTY(投資額:200万円)
いずれも東証一部のケネディクス&野村総合研究所がコラボして始めたサービス。
六本木駅近など、大規模な不動産に投資できる。近日中に新規ファンド開始との情報も。
公式サイトはこちら → https://www.bit-realty.com/
・Jointoα(ジョイントアルファ)(投資額:200万円)
東証一部の老舗不動産業、あなぶき興産が運営する不動産投資型のサービス。
しばらく募集がありませんでしたが、最近ホームページをリニューアル、8月には待望のファンド募集となる予定です。
・A Funding(投資額無し)
マザーズ上場のAMBITION社による不動産投資型クラウドファンディング。
1号案件運用開始、2号案件準備中という状態です。
・Renosy(投資額無し)
マザーズ上場のGA Technology社による不動産投資型クラウドファンディング。
現在は17号案件まで募集中。抽選式で短めの案件が特徴です。
公式サイトはこちら → https://www.renosy.com/funding
・Rimple(投資額無し)
東証一部グループ会社のプロパティエージェント社による不動産投資型クラウドファンディング。
利率高め、劣後割合がっちりでこれまで何回か申し込んでいるものの、抽選式につき全て落選中(涙)。
・TREC FUNDING(第1号案件募集前)
新規プレイヤー登場。東証一部トーセイの運営する不動産投資型クラウドファンディング。
近日中に第1号案件が募集開始になる運びで、楽しみです。
公式サイトはこちら → https://trec-funding.jp/
株式投資型クラウドファンディング
・ユニコーン(投資額無し)
マザーズ上場のZUU社が資本参加し、上場会社が経営に参画することになった株式投資型クラウドファンディング。
個人が小口からベンチャー企業などに投資することができる。ただし不確実性が高いため、応援の気持ちでの出資が求められる。
まとめ:クラウドファンディングは次のステージへ?
こうして見ると、上場企業が運営するor上場企業とコラボしているクラウドファンディングはかなり増えてきた印象です。
特に不動産投資型には上場企業のプレイヤーが続々と参入しており、堅い案件が期待されます。
貸付型クラウドファンディング(=ソーシャルレンディング)については、過去にいくつかの事業者で問題を起こし、それら問題はまだ片付いていません。
事実、私も1000万円を超える資金が拘束されたままになっています。
一方で業界の再編は進み、現在のソーシャルレンディングは安全性の点で大きく改善していると判断します。黎明期のサービスに比べれば、ほぼ別物でしょう。
と言いますか、そう判断してないなら私はとっくに撤退して次の投資を探しています。
拘束されている資金の一部は損失になるでしょうが、それを取り返すのはこれから。
不動産投資型や株式投資型も合わせて、不特定多数から小口資金を束ねるクラウドファンディング投資がさらに広がれば、と願ってやみません。