私も利用しているロボットアドバイザー、「WealthNavi(ウェルスナビ)」の話題です。
今年も気付けばもう残り少なくなりましたが、ウェルスナビが今年中の上場を目指して申請を行ったとのこと。
資産運用系フィンテックの会社では日本初の上場となるだけに、期待大です。
<目次>
年内にマザーズ上場予定
ウェルスナビ上場予定のニュースは、日経で伝えられています。
これによると、すでに東京証券取引所に上場申請は行われており、今年中に上場予定。
となっています。
ウェルスナビは直近で預かり資産額が3000億円を超えている、日本最大級のロボットアドバイザーサービス。
その上場は、同種の資産運用フィンテックへの追い風となるだけでなく、日本の投資市場の拡大にも資するものになると期待できます。
WealthNaviの運用成績を公開
ウェルスナビのようなロボットアドバイザーは、投資商品の運用まで全てを行うサービスであり、「投資一任型」のサービスに分類されます。
投資家の年収、年齢、運用目的や嗜好などの情報をもとに、資産運用の配分を提示し、それに従って(*)自動投資やリバランス(投資配分の見直し)などを行っていくのが、その主な機能となります。
(*)投資家の選択により、自分で配分を指定することも可能。
例えば私の場合、リスク最低の「グレード1」で投資を2年ほど行っており、投資成績は円建てで+8.2%、ドル建てなら+11.9%のプラスとなっています。
ロボットアドバイザーをどう使う?
ロボットアドバイザーのサービスについては、賛否両論の声があります。
一番の否定意見は「手数料が高い」というものでしょうか。
ウェルスナビの手数料は通常、年1.0%。最小でも年0.9%であり、ウェルスナビを通じて購入しているETFを直接購入することと比べれば、割高であるのは間違いありません。
このような否定意見が出てくることについて、私は「視座の違い」によるところが大きいように思います。
投資金額が少ないうちは、自動買付、自動リバランス、節税対策込みでの年率1.0%は決して高いとは言えません。
それぞれの投資商品を学び、世界分散投資を行う入門編にする授業料も込みと考えるなら、なおのことです。
誰もが最初は初心者でした。ならばこそ、初心者に対して「勉強してから投資しろ」と言い放つことは、経験者の傲慢に過ぎないと思っています。
まとめますと、個人的にロボットアドバイザーは、「いずれ卒業することを前提に使うサービス」だと思っています。
財務状況と今後の期待
WealthNaviの2019年12月期のP/L(損益計算書)は以下の通り、20億円の赤字というちょっと驚きの数字です。
営業収益は前期比で大幅に伸長したのですが、技術開発費や販管費(宣伝費)などがかさみ、この数字になったとのこと。
もっともウェルスナビのバックには三大メガバンクや、日本政策銀行が付いていますので、20億円程度の赤字はどうということもないのかもしれません。
世界的にフィンテックやロボットアドバイザーの市場が拡大する中、少し遅れましたが日本においても資産運用系のフィンテック企業が上場することは、素直に喜ばしいと思いますし、これからも続く企業に期待したいと思います。