ソーシャルレンディング投資記録(新)

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コロナ禍と副業解禁:格差の入口で思うこと



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新型コロナウィルスにより、大きく変わった世界。

犠牲者・重症者の数では比較的マシであった日本においても、社会のあり方が変わることは回避できないでしょう。
そんな社会の変化と、私が考えていることについての雑記です。


<目次>

 
 

副業反対意見への大槌


そもそも副業というのは昔からありましたが、こと正社員の副業というと、よく耳にするようになったのは数年前だったように思います。

その頃は、政府こそ副業や兼業を普及させようと動いていましたが、経営層の姿勢は一貫して否定的でした。
2017年の12月には、経団連会長が「副業推奨できない」と発言、批判が殺到したこともあります。


news.careerconnection.jp


この後2018年には、厚労省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」をまとめ、就業規則のモデル規則からも副業の禁止が削除されるなど、着々と世の中は副業・兼業へと流れていきました。

それでも経営層、及び経営層に近い立場の方からは、2019年においてもまだ副業に反対する姿勢は根強く残っていました。


www.newsweekjapan.jp


このような動きに対する大槌となったのが、今回の新型コロナの世界的感染だったことには、異論を挟む余地はないと思います。
今となっては副業や兼業に反対する声は、少なくとも表面上は壊滅したと言っていいでしょう。
 
 

日本型雇用と副業の、微妙な関係


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もっとも、経営層で構成される経団連の立場で、新型コロナのパンデミック前の時点において、副業に渋い顔をするのはむしろ当然のこと。

というのも、従来の日本型雇用の特徴である「メンバーシップ型&終身雇用」と副業の間には、とても微妙な関係があるからです。


メンバーシップ型は、会社内で組織が一丸となって目標に取り組み、人手が足りないところを補填し合う仕事のやり方。
言い換えれば、従業員一人一人の存在意義は仕事上の職務よりも、「チームの一員」であることが重視されるという働き方なわけです。

この雇用体系の中では、組織を構成する従業員一人一人を簡単に切ることはできません。
なので、繁忙期には残業上等、欠員が出れば異動も上等、「どこででも、どんな内容でも、いつまででも」仕事をすることを引き換えにして、終身雇用を担保していたという側面があると思います。


そんな働き方と副業とは、基本的に相容れません。

「副業があるので、定時で帰ります」という人間が多くなれば、会社全体の生産性は悪化することになりますし、「副業があるので、異動できません」という人間が増えてもまた同じ。

結果として会社のメンバーシップ型雇用は維持できず、終身雇用も維持できない。だから、メンバーシップ型を前提とした経営陣が副業に否定的だったのも、論理的には理解できます。


そう。今までは。
 
 

新型コロナが根本から変える働き方


これら「従来の働き方」を根底からひっくり返したのが、世界的な新型コロナウィルスの蔓延でした。


大きな影響を受けた航空業界などは、企業の方から従業員に副業・兼業を求め、また他の企業への出向受け入れを要請することになりました。
もはや大会社と言えど、労働人口の流動化は避けられない状況になっています。


www.yomiuri.co.jp


同様に現在、一時的に冷え込んでいる転職市場も、コロナ禍から経済が立ち直れば復活します。
そうなった時には労働人口の一部は、まちがいなく転職市場に流入します。

その転職先に選ばれるのは、従来のメンバーシップ型雇用ではなく、担当業務に対してのみ責任を持つ「ジョブ型」を柔軟に取り入れた企業になるでしょう。また、働く場所、働く時間についても柔軟に対応する企業が選ばれることにもなると思います。


特に今の若い方々は、国からは年金問題「すべて面倒は見切れない」と言われ、会社からは終身雇用崩壊で「自分で生きていってね」と言われているわけですから、組織が一丸になってとかチームの一員としての心構えとか、ナニソレ美味しいの? という意見を持つのは当然のことです。
 
 

かくして、格差の門は開く


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これまでも日本の終身雇用については、実質的に崩壊しているという声はありました。
トヨタでさえコロナ前、2019年の時点で「終身雇用は難しい」と発言しています。


business.nikkei.com


このような一連の動きの最後の一押しが、新型コロナウィルスであったことはまちがいないでしょう。
そして終身雇用が崩れ、大企業でさえ副業を容認せざるを得ず、また人員を他の会社に出向させる世の中になれば、変化の影響はそれだけには留まりません。


おそらくは新卒一括採用、給与体系、企業の中での働き方でさえも、変化を受け入れざるを得ません。
結果として、優秀な人が良い条件で高給を得つつ、その立場を利用して副業も行ってさらに稼いでいく一方、それ以外の人はこれまで同様の労働条件でアウトプットを厳しく管理されつつ、上がらない年収と重くなる税負担に喘ぐことになるのではないかと思います。


日本の格差が世界的にどうかというのは、例えばジニ係数だけで決まるものでもなく、色々な議論があります。

しかし一つ言えることは、日本の格差を抑制していた要因の一つが、これまでのメンバーシップ型雇用+(不完全ながら)終身雇用であったことは疑いない、ということ。

そして、そのような働き方が転換期を迎えたということは、今後まちがいなく格差は拡大していくという事実です。
 
 

機会均等を妨げるのは、制度ばかりではない


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ここまで格差と何回か書いていますが、私は格差があること自体は悪いことではないと思います。
そもそも「格差」という言葉の意味は、「同種のものの間における程度の差」のことであり、良い悪いという意味を持ちません。


結果としての格差は「あって当然」です。
結果の格差のない社会がもしあったとしたら、そこは健全ではありませんし、いずれ滅びるべき運命の社会です。


防がなければならないのは、「機会の格差」の方です。
しかし気をつけるべきは、機会の格差を生むのは制度ばかりではない、ということです。

機会均等(きかいきんとう、Equal opportunity)とは、全ての人々が同様に扱われるべきであるという観念で、特に人為的な障壁・先入観・嗜好などを「明らかに合理的と見なされているもの」以外全て取り除くべきであるというものである。機会平等ともいう。
 
(引用:Wikipedia


上記のセンテンスには、どこにも国や制度という言葉はでてきません。
もちろん制度上における機会均等も大事ですが、同様に私たち個人についても、機会均等を求めるなら機会均等であることが求められます。


ある人と別の人が同じ行為をした際に、「明らかに合理的であると見なされている」以外の性別、年齢、容姿、主義主張、立場などによって、その行為の評価を変えてはいないでしょうか?


「明らかに合理的であると見なされている」という部分には、若干の恣意性が許容されるところもあるでしょうが、少なくとも個人の感情で左右されるものではありません。

この問いにNOと言いきれる人は、私も含めそれほど多くないでしょう。
機会均等を妨げるものは制度ばかりではなく、一人一人の心の中にもあるということは、忘れてはならないことだと思います。
 



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