ソーシャルレンディング投資記録(新)

【ゆるリタイアからのFIRE達成】クラウドファンディング*ロボットアドバイザー投資家のSALLOWによる、投資記録と投資情報のブログです。

「安全な案件に投資すればいい」というロジックの落とし穴。



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クラウドファンディング投資において散見される、「安全な案件に投資すればいい」という意見。

この意見そのものは一見間違っていないように思えますが、実際には実現が困難な、悪く言えばある種の騙し意見でもあります。それはどういうことなのか、今回はそんな話題。


 ソーシャルレンディング投資記録


<目次>

 
 

問題点1:安全をどう定義するか


まずは一般論ですが、安全をどう定義するのか。


クラウドファンディング投資において、あるいは投資全般においても、安全というのは結果論でしかありません。

(それ以前に投資するも投資しないもリスクがあり、そこに安全などというものは存在しないのですが、それはさておき)


クラウドファンディング投資には多くの事業者があり、一つの事業者にも多くの案件があります。つまり一つの案件に投資することは、株式で言えば個別株に投資することと同じ。

だからこそ一つの事業者・一つの案件に集中するのではなく、分散投資していくことが大事だと考えます。



とは言っても、これだけでは「安全は1/0で語るものではなく、安全性が高い/低いという観点が重要」という反論もあるでしょう。

個人的には某SBIを考えれば、安全性の多寡という観点も結果論に過ぎないように思うのですが、現状において不動産投資型クラウドファンディングの中に安全性が高いものがあるのは確かです。例えば次の事業者のように。


穴吹興産が運営する不動産投資型クラウドファンディング
Jointoα(ジョイントアルファ)
ジョイントアルファ(広告リンク)


【大東建託グループの「72CROWD.」 公式サイト】(広告リンク)


しかし「不動産投資型クラウドファンディングを中心に安全性の高い案件だけに投資すればいい」という主張をするためには、ある大事な前提が成立していません。
 
 

問題点2:投資可能性と機会損失


「安全性の高い案件だけに投資すればいい」と主張できる前提とは何か。結論を言うと、そういった案件への投資機会が十分にあることです。


不動産投資型クラウドファンディングには多くの事業者がありますが、それら事業者の大半は案件を抽選式で集めています。これは不動産投資型のサービスが潜在的顧客へのアプローチという側面を持つことが一つの理由であり、先着式と比べて抽選式の方が多く露出しやすい・投資家を集めやすいためです。


そしてこれら抽選式の中で信頼性のある事業者は人気があり、前述した穴吹興産「ジョイントアルファ」や大東建託グループの「72CROWD.」の抽選式案件は、ほとんどのケースで抽選倍率が高くなり出資できないケースが多いです。


この状況は下記、上場グループ会社であるプロパティエージェント社の「Rimple(リンプル)」や、上場企業ではありませんが福岡で有名な会社であるえんHDが運営する「えんfunding」でも変わりません。

(これらの事業者を悪く言う意図はありません。むしろ良いサービスだからこそ投資しにくくなっているという事実を述べています)


Rimple(リンプル)
Rimple(広告リンク)



えんfunding(広告リンク)


高倍率で望んでも投資ができない状況では、「安全性の高い案件だけに投資すればいい」とは主張できません。それは「懸賞に当たり続ければいい」と主張するほどナンセンスなものです。


安全性の高い案件を選んで投資することは大事です。しかし抽選倍率が高い状況で安全性の高い案件「だけ」を選ぶことは機会損失を発生させますので、安全性と機会損失を天秤にかけなければフェアな比較とは言えません。


そして私の経験上、適切に分散する限りクラウドファンディングの推定利率(=投資利率-貸倒率)はプラスであり、機会損失は貸倒れリスクを上回ります。

つまり、投資できないケースが多い条件下で「安全性の高い案件だけに投資すればいい」という主張は成立しないことになります。
 
 

問題点3:クラウドファンディング「以外」への言及


こうなると次には「安全性の高いクラウドファンディングに投資できないのであれば、現金のまま持っておくor他の商品に投資すればいい」という意見があり得ます。次はこれについて。


まず現金のまま持っておくことについては、上で書いた通りクラウドファンディング投資においては機会損失は貸倒れリスクを上回るため、生活防衛資金以外分散してフルインベストメントが最適解の一つになります。

「機会損失>貸倒れリスク」について直接的には証明は難しいですが、クラファンに1億円以上突っ込んで2,000万円近く稼いでいる私の経験上ということで一つ。黎明期ならともかく、現状においては融資型も分散さえすれば十分な安全性が保たれると考えています。


一方で他の商品に投資することについては、他の投資には他の投資なりのリスクが存在しますので、その点をケアしない限り軽々に「パンがなければケーキを食べればいい」とは言えません。

またクラウドファンディングは他の投資では珍しい「見た目の値動きが存在しない」投資なので、他の投資と単純に比較することも難しいです。あと細かいことを言えば、税制上の違いも無視できません。


そもそもこのような議論は、「クラウドファンディングにある程度まとまった資金を投入するのならどうするか?」を前提条件にしているわけで、その前提を覆すのはただのムービング・ゴールポストに過ぎず、議論そのものを放棄するに等しいわけです。

クラウドファンディング投資をするにはどうする? という議題において「クラウドファンディング投資をしなければいい」という意見には何の価値もありませんし、少額をお試し投資するなら「どうする」を議題にする必要もないでしょう。好きなファンドに出資すればいいだけです。
 
 

おまけ:投資は民主主義ではない


ここまでは「安全な案件に投資すればいい」「投資できないのであれば、現金のまま持っておくor他の商品に投資すればいい」という主張が成立しないこと、あるいはそもそも前提が異なることを紹介しました。


次に予想される意見は、「クラウドファンディングにある程度まとまった資金を投入するのは少数派に過ぎない」でしょうか。


この主張に反論するのは簡単で、「投資の世界は民主主義ではないため、多数派であることは論拠にはならず、正当性も担保しない」です。むしろ投資においては、少数派こそお宝を見付けやすい傾向があります。

そして同様にこのようなブログも、多数派に向けて書かなければならないわけではありません。そんなことを言ったら世の中の投資ブログの過半が消滅することになってしまいます。


私は自分自身の投資手法に今のところ自信を持っており、その実績を元にして記事として紹介しています。

ですが同時に、この投資手法が異端であることにも自信を持っていますので、誰かに勧めるものではありません。

ただクラウドファンディングは経験や知識に関わらず、同じ案件に投資すれば同じリターンが手に入る性質があります。ですから参考にできるところはしてもらって構いませんし、広告リンクを利用いただければ励みになるとダイレクト営業をしているわけです(笑)。
 
 

まとめ:投資方針の違いは宗派の違い


投資方針の違いは、宗派の違いに似ています。

投資は人が行うものである以上、それぞれの人の思考&嗜好が異なり、いくら有用性を説いたところで「分かっちゃいるけど好きになれない」という投資手法だってあるでしょう。

つまり異なる投資手法の間に、本質的に優劣は存在しません。優劣を比較できるのは、ほぼ同種の投資手法だけです。


宗派が異なる場合において、自派の有効性を主張するために他派を貶める手段を取ることがどれだけ愚かかは、歴史を少し紐解けば分かろうというもの。

分かり合えないなら紳士的に無視すればいいだけで、敢えて首を突っ込んで反撃を受けたとしても、それは誹謗中傷ではなくて自業自得、差別ではなくただの正当な区別に過ぎません。


他者を貶める者は、今は味方である相手にもいずれ手のひらを返す信用ならない相手。

それは実社会でもブログでもSNSでも同じこと。俳聖・芭蕉が「物言えば唇寒し秋の風」と詠んだ理由です。
 
 



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