不動産投資型クラウドファンディングの「TSON funding」を運営するTSON社で、少し気になるニュースがありました。
今回はそのニュースと所感について。
<目次>
TSON社で起こった事
9/21にTSON FUNDINGから送られてきたメールに、以下のような内容がありました。
(タイトルは「森林再生53号(匿名組合書面ファンド)のご案内」)です。
「監査法人意見不表明に関するお知らせ」に関するリリースについて、ご心配をおかけして誠に申し訳ございません。
本件は関連当事者取引について、監査法人が監査根拠となる十分な資料を期限までに確認できなかったため発生したものです。監査意見不表明により対象不動産の販売に影響が出る可能性もあり、不動産特定共同事業法における本事業は優先劣後システムを採用しているものの元本保証ではない点を十分ご理解の上ご判断頂きますよう宜しくお願いします。
現在は、引き続き監査が継続中であり、有価証券報告書にあたる「発行者情報」を開示予定です。
何卒よろしくお願い申し上げます。
対象のリリース:https://www.tson.co.jp/ir/pdf/release_20230904.pdf
上記の通り、監査意見不表明は根拠資料を期限までに十分揃えられなかったために発生したものです。
監査意見不表明の判断が計算書類の監査時点によるものであり、財務諸表全体の問題ではないこと、また今後証拠が揃えば意見を表明するとの回答を監査法人から得ていることを考えると、今の時点でどうこう言うようなことではないでしょう。
一点問題があるとしたら、監査意見不表明が9/4に発表されているのにも関わらず、TSON FUNDING投資家向けのメールがそれから2週間遅れたということであり、この点は改善を求めたいところです。
所感
あわせて、TSON社を監査している監査法人が今期での会計監査人を辞任する旨を連絡しています。
その理由が「TSON社の管理業務の複雑化及び今後の事業拡大により、今後監査工数が大幅に増大すると見込まれる」であることから、TSON社の事業拡大及び事業の広範化により、当初契約した監査範囲がその後にかなり広がったものと推定されます。
今回の監査意見不表明の対象が本体取引ではなく「関連当事者(*)取引」と記されていることからも、それが窺えます。
*会社またはその役員と一定の関係を持つもの、詳細はTSON社の決算資料などを読み込めばだいたい分かりますが、正確性を担保できないのでここでは名前を伏せます。
関連当事者の取引が複雑化して監査法人にギブアップされるくらいなら、上場を見直すなり監査法人を見直すなりすればいいとは思うのですが、それは各社判断ですから外野が口を出すことではないとして。
一応私の調べられる範囲(オープンな情報もナイショな情報も含めて)で調べたところでは、会社の本質的な問題ではない模様であり、今すぐファンドに影響する可能性が高いとも思えません。
今後状況が変われば話は別ですが、今のところは私の投資判断は特に変わらずです。
最後に、私の状況
この記事の作成時点において、私のTSON FUNDINGへの投資状況は上記の通り、600万円を投資中です。(9月末に50万円×2ファンド償還予定)
上記のようにTSON社の現状について楽観的な見方をするのは、自分で投資しているためのポジショントークかと思われる人もいるかもしれませんが、んなわきゃーないです。
クラファンはその仕組み上、買い煽りや売り煽りができない性質の投資商品なので、私が楽観的に書こうが悲観的に書こうが最終的な投資結果には何ら影響を及ぼしません。
同じ商品に投資すれば、知識経験にかかわらず同じだけのリターンを手に入れる。それがクラウドファンディング投資の大きな特徴であり、私が気に入っているフェアな点です。
私がポジショントークをしていようがいまいがそれは何の意味もなく、ただ私が投資しているという事実だけが私のポジションの全てというわけです。