・・・などと、たまにはインパクトのあるタイトルをつけてみました笑。
今回はクラウドファンディング投資をするにあたっての心構え、というとちょっと大げさなので、私なりの考え方を紹介する記事です。
<目次>
投資の目的と手段
本題に入る前に一つ質問ですが、個人にとって投資の目的とはなんでしょうか?
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投資とは、自分と自分の身内のための資産構築です。異論は認めません。
何が言いたいかというと、投資の目的は損失を出さないことでもなく、手数料や手間を最小化することでもなく、ましてや誰かと競い合うようなものでもないということです。
損失を出さないことや手数料・手間の最小化は、投資の目的ではなく手段に過ぎません。競い合うことに至っては目的でも手段でもなく、ただの風味付けのスパイスです。
当ブログを読まれている方に投資の初心者はそれほど多くないと思いますが、もしあなたがこれから投資を始める、あるいは始めてから間もないのであれば、この投資の目的だけはブレないよう心に刻んでおくことをお勧めします。
投資の確固たる目的を自分の内に持つことは、投資手法や銘柄選びよりよほど重要です。
損をしたくないなら・・・
ここから本題。
投資型のクラウドファンディング(*)は、全体的な特徴を言うなら堅実(と思われる)インカムゲイン投資ですが、一つ一つのファンドには見た目の値動きが存在しなくとも潜在的なリスクがあります。
*ここでは融資型及び不特法型を指します。株式投資型はまた別の話。
そのためクラファン投資は、ファンドを適切に分散して全体で利益を出すものであり、一つ一つのファンドに注目して一喜一憂するようなものではありません。そもそも他の投資の値動き等で一喜一憂したくないから、クラウドファンディングのように見た目の値動きがない投資を選ぶケースも多いでしょう。
強めの言葉で言えば、個別ファンドで損失を出さない(出さなかった)ことはクラファン投資において価値がありません。
事業者が謳う「回収率100%」は将来の保証がなく、そこまで価値がない言葉であることはクラファン投資家なら同意するところでしょうが、それは個人についても当てはまります。個人の投資履歴における「損失がない」とは将来の保証がなく、価値がない言葉に他なりません。
すべてのファンドは程度の差こそあれ遅延・損失の可能性をはらんでいるわけですから、損失は必ず起こると判断して対応する方がよほど現実的です。
ということでタイトル回収。
投資で何を優先事項とするかは人によって異なるでしょうが、もし損をしないことを最優先にするなら、そもそもクラファンを選ぶのが間違ってます。
私は投資の案件を選ぶ際、投資対象や収益構造、事業者の安定性、投資家保護の仕組みなどを見ます(特に事業者については重要だと思います)が、それよりもファンドの分散を最重視しています。
見た目の値動きのないクラファンでは個別ファンドの安定度が定量化しにくいので、それだったら大量のファンドを組み入れてクラファン版インデックスを作ってやればいいというパワープレイの考え方です。
足下のクラファン状況(融資型)
ここ最近のクラファン概況について、私見を書いていきます。
まず融資型ですが、私が投資を始めた黎明期と比べ、現在の状況は見違えるほど改善されています。
黎明期にはやらかした事業者が複数あり、今でもその影響は残っています。例えば私のケースでは、拘束された資金は700万円強。おそらくほとんどが損失になると予想しています。まあそれも高い勉強代というか、結局投資を決断したのは自分なんだから殴りつける対象は自分しかいないというか。
そういったやらかしの中で一番重大(*)だったのはS社で、この問題が起きた後に金融庁が規制を一気に強めました。
*投資家にとってではなく、投資に与えたインパクト的に一番重大という意味です。投資家にとって重大だったのはS社ではなくM社のやらかしでしょう。
結果として現在の融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)は、事業者・案件ともにかなり健全化されています。それでも個別のファンドを見れば遅延・損失は起こるでしょうが、ここで話題にしているのは個別ファンドではなく投資商品のカテゴリ総体の話です。
過去のやらかしから融資型を敬遠する人が多いのはしかたないですが、いくつかの事業者とホットラインつながってる私がまだ融資型に投資しているのですから、健全化しているのは嘘ではありません。もし融資型の内実がアレだったら、私が最初に逃げ出してます(笑)。
足下のクラファン状況(不特法型)
一方で最近人気の不特法型(不動産投資型)クラウドファンディングについて。
不特法型ができた背景として、「地方不動産のファンド化を促進し流動化・活性化につなげる」というものがあります。最近首都圏以外の会社が不特法型に参入するケースが多いのは、まさしくこの目的通りと言えるでしょう。
成立背景からして不特法型の対象不動産は小型であるものが多く(例外アリ)、首都圏で安定稼働している大型案件は規模的に扱いが難しいため、あまりファンドとしては登場しません。
ここまでは好調な不特法型ですが、個人的にはここからが勝負だと思っています。
今まで不特法型で問題がほぼ皆無なのは、ひとえに不動産市況がボーナスステージだったためです。近いうちに不動産価格が高止まりから下落に転じる可能性は十分ありますし、その引き金となりうる金利上昇の予兆もあります。
不動産を取り巻く環境はここ最近、少し流れが変わってきたと感じています。であれば今まではチュートリアルで、ここからが、不特法型クラファンの実力が試される本番ステージ開始と言えるでしょう。
まとめ:クラファンってどんな投資?
ということで今回は、クラウドファンディング投資を行う上での個人的な考えを記事にしてみました。
もちろん人の考えは十人十色で良いのですが、これでも黎明期からクラファン投資を行い、一部の人が脱落退場していく中で10年以上生き残った上クラファンでFIREまでしている古参の一人なので、何か参考になるところもあるかもしれないと思ってます。
最後にまとめで、クラファン投資とはどんなものか私なりの考えを書いてみます。
クラファン投資とは融資型・不特法型問わず、「いつかどこかで必ず地雷を踏む」を前提に投資先を分散してユニークな案件や特典を楽しむ投資です。
私はこれまでの経験や知識、ゴニョゴニョな情報源などを背景に自分の責任においてフルインベストメントしていますが、これは他人に勧められるものではありません。基本的にはサテライトとして行う投資だと思っています。