投資の話から少し離れ、今回は「せどり」の話です。
私個人はせどりをやっていないのですが、なるほどな、と思った事があるので内容の紹介。
そして、自分自身に当てはめた場合にどう利用するか? という内容になります。
<目次>
最近のホットな商品は・・・
せどりはWikiPediaさん曰く、『同業者の中間に立って品物を取り次ぎ、その手数料を取ること。また、それを業とする人(三省堂 大辞林より)』と定義されています。
私は(まだ)せどりはやっていませんが、最近ツイッターで勉強させていただいているところ、ホットな商品は「AirPods Pro」であるとのこと。
仕組みを調べてみると、なるほどこれは現代だからこそできるせどりだ、と感心しました。
(Apple公式サイトより引用)
少し話が逸れますが、AirPodsProは大人気がゆえに、偽物も多く流通しているとのこと。
下記の記事によれば、2020年だけで6億台の模造品が出荷された、という情報もあるようで注意が必要です。
せどりの方法
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その1:
楽天経済圏の住人になり、関連サービスを利用して、SPU(スーパーポイントアップ)を可能な限り上げる
その2:
さらに各種キャンペーンも併用して、買い物による楽天ポイントを最大限(例:20倍)まで上げる
その3:
この状態で、AirPods Pro(参考買値:30,000円)を購入する(ポイント20倍として、楽天ポイント:6,000P付与)
その4:
購入したAirPods Proを売却する(参考売価:25,500円)
その5:
3と4の差額(1,500円)をゲット。3に戻る。
(注:上記はとても大雑把な内容で、一部の情報を意図的に省いているので、このままやっても成功する可能性は低いことをご了承下さい)
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このように全体を見てみると、大きく分けて二つの疑問が沸いてきます。
一つ。「その4」における買い取り金額は、なぜ大きく値崩れしないのか?
一つ。「その5」における儲けの原資は、いったいどこから来ているのか?
疑問は二つですが、その根っこは一つで、結局答えも一つです。
答えを思い浮かべながら、次をどうぞ。
値崩れしない理由と、利益の源泉
前節の答えはいずれも、「買い物によって得られる莫大な楽天ポイント」です。
利益の源泉が楽天ポイントなのは当然として、値崩れしない理由も同じ。
店側は25,500円で購入したAirPodsProを、色々ゴニョゴニョしてもう一度30,000円で店頭に並べればいいだけのこと。そうすればまたせどりを行う人が、その商品を買ってくれます。
ここでもし買い取り価格を抑えたら、このループは崩れてしまい、商売が成立しなくなります。
だから買い取り価格は下がらず、同時に売値も下がらない。その理由がないからです。
楽天ポイントがきちんと出るという前提のもとに、せどりをする人を仲介に、売り買いをクルクルと回すのがこのビジネスのキモ。
利益の源泉をさらにたどれば、それは楽天株式会社の利益(楽天カード、保険、電気、モバイル、証券、銀行、etc)であり、つまり楽天サービスを利用している人から支払われた金額の一部になります。
こう考えると、楽天せどりを行う人(含、販売店や買取店)の立ち位置が分かります。
楽天のシステムを賢く利用して、企業が生み出す利益の一部を自分に還流させている存在、というわけです。
このビジネスが崩壊する条件は、楽天のSPUが崩壊することです。
しかしそれは楽天も望んではいないでしょうから、まだしばらくはこの状況が続くではないでしょうか。
私も参戦するかどうか、勉強がてらに検討中です。
雑所得にせどりを絡める
ここからは、私が考えている内容です。
私が実践している、「雑所得を用意し、別の雑所得となる事業をくっつけて節税する」という方法と、この楽天せどり(*)は親和性が高いように思います。
*実際は楽天せどりだけではなく、せどり全般を含みます。
せどりや転売など、一般に副業と呼ばれている事業は、実際はどうあれ「あくまでもメインの仕事に対するサブ」という考えからか、基本的には雑所得として扱われます。
一定の条件を満たせば事業所得と見なされることもありますが、ここでは雑所得であることそのものを利用します。
上記のSPUを利用したせどりでは、単独で黒字を出す必要があることから、確実性のある品物しか狙えないという問題点があります。
しかし、他の方法(私の場合はクラウドファンディング)で雑所得を確保しておけば、この縛りはなくなります。
結果としてより幅広い仕入れが可能となり、そして必要に応じた損金繰り入れにより、節税が可能になるわけです。
せどりを良く知る方は、このくらいの説明でだいたい察したと思います。
手間はかかりますが、検討する価値はあるのではないでしょうか。
私の提唱、実践している「ブログで節税」については、下記の記事もどうぞ。
知恵熱出るほど考えた成果ですので、ぜひ見てください笑。
まとめ:せどりの注意点
最後に、せどりについての私見です。
世間の逆張りをしている部分もあると思いますので、興味がない人、気分を害される方はすみやかに回れ右をお勧めいたします。
私個人として、せどりや転売といったものに対しては、(法律や条例で禁止されているものを扱うのは論外ですが)各自の自由だという立場です。
それでもし自分が欲しいものが手に入らなかったり、あるいは高値につり上がったとしても、私はこの立場を通します。
定価以上の金額で売ることを禁止したら、それは法律(独禁法)違反になります。個人の感情はさておいて、法的には定価での販売を強制する方がアウトです。
一方で、店側が転売対策に何らかの規制を設けたり、あるいは転売に失敗して多くの在庫を抱えたとしても、それは誰のせいでもなく転売を行った人が呑み込む内容です。得も損も自分のもの、投資と共通する考えです。
それより注意しないといけないのは、確定申告と古物商許可だと思います。
雑所得20万円以下であっても、住宅ローン控除や医療費控除など、控除するものがある場合には確定申告が必要になります。
また古物商許可は、小売店からの新品購入であれば要らないという情報もありますが、今は買う相手が多角化しており、小売店だと思っていたら実は中古業者だった・・・などということもあるかもしれません。
それに、例え小売店からの購入であっても、「業としてせどりを行う場合」古物商許可が必要です。
同じ商品を5回も10回も仕入れ→売却していれば、業であると指摘される可能性は十分あるわけです。