SBIソーシャルレンディングで起きた一連の問題で、貸付先として名前が挙がっていたテクノシステムが、法的整理の準備に入ったという話題です。
合わせて融資型クラウドファンディングの今後についても、今一つ言語化しきれない部分がありますが私の考えを紹介したいと思います。
<目次>
テクノシステムの法的整理
帝国データバンクの情報によると、再生可能エネルギー事業を手がけるテクノシステムが、法的整理の準備に入ったとのことです。
テクノシステムについては4月、特捜部が家宅捜索に入ったという報道もあり、あるいは46やセクシーでおなじみの某政治家一族との繋がりも示唆されていました。
例えば以下のように、一族の関係者がテクノシステムのCMをひっそりと降板していた、との報道があります。
危なくなれば火消しに走るのは当然ですし、そう考えると今回のテクノシステムの法的整理も、「まあそういうことかな」と理解できます。
後は特捜がどこまで追い詰めるか、捜査情報はどこまでオープンになるのか、が私の興味の対象です。
SBISLの問題
SBIソーシャルレンディングで起きた問題については、下記の記事でかいつまんで紹介しています。
(関連記事)
www.sallowsl.com
まとめますと、以下のような内容です。
「SBISLの内部問題で、不適切な貸付先に貸付を行った事実がある」
「対象ファンドに投資した投資家へは元本相当額を補償する」
「社内処分&再発防止策を講じる」
SBISLのサービス継続についてはまだ断定的な事は言えませんし、本音を言えばサービスを復活させて一から実績を積み直して欲しいところなのですが、SBIの北尾代表の発言などから考えると、残念ながらサービス撤退の方向に進む可能性が高いように思います。
私の投資状況
SBIソーシャルレンディングは、問題のあるファンド(私の場合、上記で赤枠を付けた4案件)について、元本相当額を補償する予定であることを発表しました。
これまでに支払った利益を差し引いて、元本が8月頃に償還される予定です。
テクノシステムはこれ以外にも、クラウドバンク案件の融資先になっていた・事業の連帯保証人になっている等の情報がありますが、これについても現状ではほぼ問題無しと思われます。
融資型の潜在的問題点と今後について
SBISLに関する一連の問題は、投資家への影響は軽微なもので終わりそうですが、融資型のクラウドファンディングに関する潜在的な問題点を明らかにした形になりました。
それは例えば、融資先が明らかであってもSPC(特別目的会社)では匿名性を排除できないことや、返済原資となり得る事業や担保へのガバナンスが十全ではないこと、あるいはお金の世界ならではの魑魅魍魎の存在(これは投資全般に言えることですが)等々。
これらに対する解の一つが、さらに透明化された情報開示であることは間違いありません。
しかし融資先の情報開示が営業の妨げになる場合も理解できますので、融資型において全ての情報が開示されるということはなかなか難しいのではないかと思います。
情報開示されなければ投資しない、という考え方も一つの選択肢です。
私の場合は引き続き融資型にも分散投資を行っていく前提の元、「営業者の安定性・信頼性」「情報開示姿勢」「営業者の他ビジネスの状況」などを考慮して、投資を継続していこうと思います。
どういった要因にどの程度の重み付けをして投資判断を下すか、言語化ができたらまた記事で紹介します。