個人向けとしては日本初、AIを搭載したロボットアドバイザーの「ROBO PRO」の話題です。
地合いが良いこともありますが、ここ最近の投資成績は好調の一言。
その好調の理由を調べるため、含み益の構造を分解してみました。
<目次>
ROBO PROって?
フォリオ社が提供するROBO PRO(ロボプロ)は、投資一任型と言われるロボットアドバイザーサービスです。
通常のロボットアドバイザーは、各種理論に基づき投資家の年齢や資産状況、リスク選好度などからポートフォリオを決め、そのポートフォリオを守るようにリバランスや税金最適化を行います。
一方ROBO PROは経済指標などの膨大なデータをAIが食べ、その結果としてポートフォリオを変更しながら運用する、という違いがあります。
ポートフォリオの変更は基本的に月1回程度、相場の激変があった場合は都度行われます。
これまでのところ、AIによる相場分析は上手くいっているようで、以前の定点観測では同種のロボットアドバイザーを大きく上回る投資成果を出していました。
2月初めから+10万円!
下記の画像は、ここ1ヶ月の私のROBO PROでの運用成績です。1月末に+20万円の追加投資を行っているので、その部分はグラフが跳ねています。
1月末に元本160万円に対し167万円ほどだった資産は、現在177万円と+10万円も上がっています。
AIのお告げによる(笑)現在のポートフォリオは、株6割強、債券2割と金1割といったところですが、今回はこの内容をさらに分解して、含み益がどこから来ているのかを見ることにしました。
ポートフォリオを分解
株と債券の中身を分解し、ETFの単位にしたものが下記の表になります(コモディティの中身は、100%金でした)。
目を引くのは、株の保有比率が「米国株(VTI)<先進国株(VEA)<新興国株(VWO)」になっていること。
また、債券の大部分がハイイールド債であることです。
万人に適する投資などないという前提の元での話ですが、一般的にはあまり選ばれない投資商品を多く取り入れているのは、投資に対する先入観がないAIならでは、と言ったところではないでしょうか。
含み益への貢献度をグラフ化
上記の表をグラフにすると、以下のようになりました。
青い部分が元本、オレンジの部分が損益になります。
グラフ化するとさらに良く分かりますが、最大の損益をもたらしている新興国株に最大の資金を突っ込んでいることから、AIの判断は適切だったと分かります。
過信しすぎるのも良くないですが、フォリオの中の人曰く「人間なら過労死するレベル」のビッグデータを食べて出した判断ですので、多くの人間の判断よりは信用していいのではないでしょうか。
ROBO PROの手数料について
最後に、ROBO PROの手数料について。
ROBO PROの手数料は年率1%+税。これを高いと言う人もいるでしょうが、私はそうは思いません。
理由は二つあり、一つは先ほどから書いている通りAIの判断は多くの人よりも優れていると思われるため。AIの判断内容がブラックボックスだと言う人もいますが、それを言ったら相場自体がブラックボックスのようなものです。
もう一つは、ROBO PROはAIの判断でポートフォリオを大きく変えるのですが、その売買手数料がかなり高いからです。フォリオ社は証券会社なので費用を抑えられますが、試算した結果ROBO PROと同じポートフォリオ変更を個人が行おうとすると、売買手数料だけで年率1%を超えるそうです。
つまり、もし優秀な先読みの出来る人間がROBO PROと同じ判断ができたとしても、売買手数料の点でROBO PROを超えることはできない、ということになります。
投資において重要なのは、手数料を最小に抑えることではありません。
投資家それぞれに適切な方法で、効率的に資産を構築することが投資の目的だと思います。
そして相場感覚に自信がない私は、手数料を払ってでもAIに投資を委ねるのが適切だと判断し、ROBO PROでの投資を続けています。