今回は時事ネタを一つ。
投資界隈で騒ぎになっている、金融所得への課税強化について思うところを書いてみました。
<目次>
さすがに節操がない(笑)
政府・与党は所得再分配を行うため、来年以降に金融所得課税の強化を本格的に議論する方向で調整に入った、というニュースが投資界隈を騒がせています。
来年「以降」、「本格的に」議論する「方向で」「調整に入った」などなどお役所言葉が満載の表現ですが、来年度か再来年度か、何らかの強化が条件付きにせよ何にせよ行われる可能性は高いと思います。
方向性としてはこうなるだろうな、とは思っていましたが、衆議院選挙の直前に方針を撤回したように見せた課税強化を、衆議院勝利の直後に復活させるのはさすがに節操がない、と思います。
私の意見
このニュースに投資界隈は非難囂々。もちろんそれは自然な反応だと思ってます。
一方で私の意見ですが、先にも述べたように「さすがに節操なくね?」とは思いつつ、どうせそんなもんだろうと思っていましたので特に言うべきことはありません。
これは別にシニカルを気取っているわけではなく、私自身が国にとって取るに足らない存在なのに、そんな私にとって都合の良い政策があるわけないでしょう、と思っているからです。
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私が氷河期ど真ん中の生まれである事と無関係ではないでしょうが、私は国や地域が自分を救ってくれると期待していません。
国や地域には国防、外交、治安、あとはインフラと最低限度のセーフティネットを期待するだけで、それ以上に自分を幸せにするのは、個人の努力義務だと考えています。
クラウドファンディングには無風、だけど・・・
今回の課税強化、私のメイン投資としているクラウドファンディングには基本的に無風です。
クラウドファンディングは雑所得であるため、課税強化するためには累進課税を見直す必要があり、そうすると給与所得まで見直さないとならず、あまりにもインパクトが大きいためです。
また、雑所得は他の所得と相殺はできませんが、雑所得内であれば相殺処理が可能です。
上有政策、下有対策。やりようはありますし、それを考え実行するのも投資家としての能力だと思っています。
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ただ投資をしていない人にとっても、今回の課税強化は無関係ではない、と言う点には注意が必要です。
課税強化されれば投資家の心理は冷え込み、株式市場から資金を引き上げる動きが加速し、株価が下がります。株価が下がれば、年金の運用益も減ります。実現するかどうか分からない格差の是正のために、全体のパイを削るのは愚策だと思っています。
年金原資をリスクに晒すなという意見もありますが、年金資金の運用はこれまで多くの利益をもたらしてきたことを考えると、その意見は的外れと言えます。
(GPIFの運用状況)
www.gpif.go.jp
その批判は誰のため?
投資界隈が今回の課税強化のニュースに対し、強い不満と批判を行うのは自然なことです。
しかし一方で、
「あなたが政策を批判する【主な理由】は、日本や市場のためにならないからか、それとも自分が損をするからか?」
という観点も大事です。
もし後者なら、日本のためにならない、市場が冷え込むなどという理由で批判するのは、所謂「主語が大きい」案件に過ぎません。
結局それは、「自分が損するのが気に食わない」という本音を隠してるだけです。
個人の感情や損得の問題を全体にすり替える、そういう態度を取るから「投資は怪しい」「投資家はうさんくさい」と思われてしまい、攻撃対象になってしまう事になりかねません。
ましてや、投資している者が投資していない者を下に見るようなことは、決してするべきではないと思います。
日本は民主主義。
投資している層が全体のマイノリティである以上、マイノリティなりの振る舞いが大切だと考えます。
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