株式投資型クラウドファンディング(ECF)の「ユニコーン」で、新しい案件が募集されます。
私が会社員だった頃にやってた分野と少し関係するので、少し変わった切り口から記事を書いてみます。
<目次>
「Protect ONE」募集要項
新たにユニコーンで募集される案件は、「Protect ONE社」です。
・株式会社Protect ONE
募集期間:2/14 18:00~2/17 23:59
募集金額:1,000万円(上限5,000万円)
募集単位:4株(10万円)~20株
まえがきでも書きましたが、この会社の商品に使われている技術は、会社員時代に少しかじったことのある分野です。
ということで今回は、主に技術面から案件を紹介しようと思います。投資案件の紹介記事としては異色でしょうが、たまにはこんなのもアリということで。
商品は次世代型空気清浄機
Protect ONE社はファブレス(工場を持たない)メーカーで、優れた技術や部品を組み合わせた高性能・安価なオリジナル製品を提供することを目的としています。
そのProtect ONE社の主力商品は、次世代型空気清浄機『Air Future®』。
吸引した空気のゴミやウィルスなどをフィルタリングして除去するのではなく、イオンを放出することによって空間除菌をするというものです。
吸引式ではなく放出式ということは、空気中のパーティクルを除去よりも、菌やウィルスの除去に重きを置いているようです。浮遊菌にも付着菌にも、原理的には効果があります。
ちなみになぜイオンで空間の除菌ができるかというと、高エネルギー状態(≒不安定状態)にあるイオンが菌やウィルスの細胞膜等に作用し、ダメージを与える等の効果があるためです。
それだったら人間も・・・という心配については、例えて言えば「ヒトのATフィールドは菌やウィルスと比べると桁外れだから、そんな簡単にLCLの海には溶けない」ということになります。石鹸で手洗いすれば表面の除菌はできますが、だからと言って人間の手が溶けたりしないのと同じ理屈です。
比較実験結果と、今後楽しみな展開
Protect ONEはHACCPジャパンと連携して、空気中の菌の除菌率(除菌スピード)を比較実験した結果、某大手家電メーカーの製品と比べて優位性がある結果となり、菌の減少率も2倍以上という数値となったようです。
この他に福岡県中間市、某バス会社との連携実験でも菌の減少は確認されており、優良な結果が出ていると言えると思います。
・(参考URL)中間市/中間市でコロナウイルス対策の空間に挑む実証実験開始
またポータブルタイプの『Air Future®』についても、2022年秋以降の発売に向け開発中とのこと。
放出式の空気清浄機はオープンスペースでも一定の効果が期待できるだけに、これが発売されれば好評を博す可能性は十分にあると思います。
課題があるとすれば
本案件で課題があるとすれば、類似品の登場でしょうか。
『Air Future®』のイオン発生技術は株式会社speの「h-ioncluster」であり、この技術は特許を取得していますが、このイオン発生器を根幹にして組み上がった『Air Future®』は商標登録を取っているのみです。
・(参考URL)株式会社spe | 技術情報
Protect ONE社がspe社と独占供給契約などを交わしているのかは分かりませんが、同様の空気清浄機を組み上げることは原理上可能であり、そうなった時に優位性・差別性が保たれるのか? という課題はあるように思いました。