不動産投資型クラウドファンディングに、新規事業者の登場です。
不動産関連のクラウドファンディングと言えば、まず何と言ってもメッカは首都圏で、事業者のほとんどは東京都です。
沖縄発のポケットファンディングもありますが、今回は近畿圏(本社は大阪)の会社が登場しました。
<目次>
不特法事業からクラウドファンディングへ
新しい事業者は「エードライフ」、サービスの名前は「エードMYバンク」です。
これまで1~3号の3つのファンドを組成済み、今回の4号からクラウドファンディングに参入しています。
(3号案件も、上記のWebサイトから見ることができます)
今までの3ファンドは「規模:1億5~6,000万円、分配率5~8%、契約期間3~5年、一口100万円」といったもので、契約期間を短くして投資最低金額数を減らし、より多くの投資家からの資金を集めようという意図があると思います。
そのための仕組みとして、不動産投資型クラウドファンディングは正しい選択肢だと思います。
運営会社と財務諸表
サービスを運営するのは、大阪に本社のあるエードライフ社。
不動産売買、仲介、不動産投資商品販売、テナント開発や高齢者住宅、小規模保育事業などを行っています。
不特法(不動産特定共同事業)の電子取引業務認可は、2020年5月に取得しています。
(詳細はこちらから)
代表取締役「坂口 弥之」氏の名前でざっと検索をかけましたが、特にネガティブな情報はありませんでした。
会社の財務諸表(公認会計士監査済)も公開されていて、ここ3期は営業利益が連続黒字。
直前期の売り上げは落ち込んでいますが、その理由も明記されており、今期の状況も予定通り推移しているとのことです。
案件の概略です
エードMYバンクで募集中の案件情報は以下の通りです。
・エードMYバンク4号
予定利率:5%(6ヶ月毎に配当)
運用期間:18ヶ月
募集総額:6,300万円
最低募集額:10万円
募集総額は6,300万円ですが、出資総額は7,000万円。
つまり、エードライフが10%の劣後出資を行うことになります。
劣後出資は不動産投資型クラウドファンディングの重要な特徴で、事業者と投資家が同じ案件に出資し、かつ損害が起きた時は事業者の資金から削れていく構造とすることで、投資家の資金の保全を高めています。
投資対象案件の詳細
投資対象は堺市にある児童発達支援デイサービス「らぶラボ」。
土地と建物はエードライフ社が所有し、デイサービス事業者に賃借して賃借料を得る形となります。
詳細な住所は「堺市北区中長尾町4丁目3-18」で、ストリートビューは下記の通り。
デイザービスは2020年4月から営業を開始していますので、この写真にはまだ映っていません。
不動産鑑定評価額は6,997.8万円。
近い土地の坪単価は、こちらのサイトによると「坪あたり約66万円」。
この価格で算出すると、坪数63.4坪なので土地代は4,000万円となります。
ということは上物は3,000万円、ちょっと高い印象でしょうか。
考えられるリスク
年利5%で運用期間18ヶ月、劣後出資割合10%というのは、不動産投資型クラウドファンディングにとっては標準的な条件です。
条件だけを見れば「アリ」ですが、リスクとして考えられるのは以下の通りでしょうか。
・リスク1
2020年4月から営業を始めたデイサービスであり、今後の見通しがどうか分からない。
(あとこれは偏見かもしれませんが、賃貸契約先の名前も「ん?」と思ってしまいます)
・リスク2
物件を調べていて分かったのですが、近くにデイサービスがもう1件ありました。
それだけ需要が高いという言い方もできますが、競合にはならないものかと懸念はされます。
・リスク3
不動産鑑定評価が7,000万円ですが、これは少し高いように感じます。
万が一の場合に10%の劣後出資でカバーできるのかどうか、懸念が残ります。
とりあえず、私は会員登録してみます
以上のように懸念点はありますし、そのリスク(不確実性)をどう捉えるかは投資家それぞれでしょう。
エードMYライフでは現在、2つのキャンペーンが開催中です。
①2020年7月末までに会員登録(無料)をすると、独自ポイント(エードポイント 1,000P)をプレゼント。
エードライフへの投資に対し、1P=1円で使用可能。
②2020年8月末までの本案件への出資で、出資額の1%相当のギフトカードをプレゼント。
ということで、現在投資家登録をしてこの案件に10万円(最低額)を投資した場合、実質プレゼント割合は2%という太っ腹さ。
クラウドファンディング開店記念の大セール、と言ったところでしょうか。
私はとりあえず会員登録し、少額をお試し投資してみる予定です。
無料の会員登録で(利用方法に制限はあれ)ポイントがもらえますので、検討する価値はあるでしょう。