今回は投資について、いくつか当たり前のことを書いていきたいと思います。
かく言う私も偉そうな事を言える立場ではありませんが、自戒を込めた覚え書きということで一つ。
<目次>
前提:投資の目的とは
始めに、これから投資を始めようとする人にも、すでに投資を始めている方にも大事な前提条件が一つ。
「投資の目的とは何か?」
投資についての考え方は十人十色で構わないと思いますが、間違えた目的からはだいたい間違えた結果が生まれてしまいますので、自分の中に投資の目的をしっかり持っているべきだと思います。
持論ですが、投資の目的は
「損失を出さないこと」
「手数料を最小化すること」
「他人と競うこと」
ではありません。
投資はどこまで行っても自分自身(と家族)の資産構築のためであり、他人と競う性質のものではありません。
手数料以上の良いリターンが得られるサービスなら手数料を払う意味もありますし、資産構築の途上において回り道(≒損失)が出るのも当然のこと。むしろ成功しかない投資など、いつか来る跳ね返りが恐ろしくてたまりません。
投資をする上で誰のどんな情報に耳を傾けても結構ですが、あらゆる情報は全て偏っていると見なし、取捨選択の自由と責任は自分にしかないと肝に命じるべきです。
もちろん当ブログも例外ではなく、私はクラウドファンディングに傾倒している身ですので、発信する情報はバイアスがかかっていることを否定しません。
「攻略本症候群」という病
もう一つ重要なことは、「投資に一般解はあっても、王道も正解もない」ということ。
情報が溢れかえる現代においては、確度を問わなければ様々な情報に気軽にアクセスできます。
そして誰もが情報発信者になることができるため、情報発信という世界において現代はレッドオーシャンと言えるでしょう。
そういった状況下では、様々な目的のために「より目に付きやすい・分かりやすい・断言した形の情報」が多く目に付くようになり、ともすると「その中に正解があるのでは?」と錯覚してしまうことも起こりえます。
私はこれを、ゲームの攻略本になぞらえて「世の中の様々な事に、正解があると思ってしまうこと」=「攻略本症候群」と呼んでいます。
当たり前のことですが、世の中のたいていのことには正解がありません。投資も当然同じです。
例えば、ツイッターで仲良くさせていただいている #HGOYJ は過半数が億り人もしくはそれに準じる資産を持っていますが、その投資手法は見事にバラバラです。
それでも資産構築には成功しているのですから、投資手法の違いは決定的な差ではないということです。シャア様は正しかった。
入金力でぶん殴る
投資は資産構築の有効な手段ではあっても、それは一つの手段にしか過ぎません。
家計収入を投資だけに委ねるのは、会社からの収入だけに委ねるより(むしろそれ以上に)リスクが高い行為だと思います。同じ1円の収入なら、それが給料から生じたとしても、もしくは投資から生じたとしても大差はありません。
投資は資産構築の一手段に過ぎない。そして投資手法も決定的な差ではないと言うのなら、一体何が決定的な差になるのか。
身も蓋もない単純な事実ですが、入金力です。
投資の話をしている時に入金力の話を混ぜるのはどうよ? という意見もあるかもしれませんが、前述の通り投資による1円も給与による1円も本質的には変わりません。
であれば、むしろ投資も本業も副業も全てひっくるめるべきだと思います。投資と入金力は混ぜてはいけないのではなく、むしろ混ぜない方が本質を見逃すことになる、と考えます。
投資における、単純な事実。
それは投資手法の違いは決定的な差ではないこと。資産構築の本質は「入金力でぶん殴る」ことです。
成功すべきは投資ではなく、資産構築。そこを間違えてはいけないと思います。
投資はクソゲー?
ところで先ほどの「入金力でぶん殴る」という言葉ですが、連想するのは「レベルを上げて物理で殴ればいい」という迷言(*)。
*レベルアップによる物理攻撃力の上昇が他の全てを凌駕する、某RPGで生まれた言葉
その元々の某RPGは俗に「クソゲー」と言われており、ということは「入金力でぶん殴る」が成立する投資もクソゲーか? という疑問が浮かびますが、私としては何を今さら、と思います。
投資の世界は数少ない例外を除けば、資金力がある者が勝ちやすい傾向にあります。一発逆転・一攫千金ができないわけではありませんが、それは相応のリスクを背負うことを覚悟しないといけません。
つまるところ「レベルを上げて物理で殴る」のが最適解なわけで、それを体現した某ゲームがクソゲーと呼ばれるのなら、投資の世界も(何なら人生も)ある種のクソゲーなんでしょう。
ゲームならプレイしなければ済む話ですが、現実ではそうはいきません。
参加しなければならないのなら、それなりの戦略と作戦を立てて臨むまでです。