デジタル産業領域の市場調査や市場レポートを手掛ける「デジタルインファクト社」から、「次世代富裕層の資産運用・資金調達に関するトレンド分析」というレポートが発行されました。
・20代~40代の資産運用や資金調達に対する意識や行動を調査分析し、今後の行動を考察する。
・次世代富裕層をターゲットになる新しい商品やサービスを展開するビジネスのまとめ
という内容ですが、私が投資している事業者の名前が多く出てきましたので、紹介したいと思います。
<目次>
富裕層の定義
富裕層の定義は、野村総研の下記の図表が有名だと思います。
世帯の純金融資産で、以下のように5通りに分けられています。純金融資産ですので、住宅ローンなどがあれば住宅の資産価値からローン借入額を差し引くことになります。
・3,000万円未満:マス層
・3,000万円以上、5,000万円未満:アッパーマス層
・5,000万円以上、1億円未満:準富裕層
・1億円以上、5億円未満:富裕層
・5億円以上:超富裕層
ちなみに上記は2017年の図表ですが、2011年は以下のようになっていました。
2011→2017でマス層が純減して、アッパーマス以上の世帯数は全て純増。
これを資産運用がうまくいった成果とみるか、それとも格差の拡大とみるかはその人の視座しだいでしょう。
次世代富裕層とHERNY層
今回のレポートの対象は「次世代富裕層」。
個人資産の6割を60代以上が保有する日本において、20~40代で高収入、あるいは運用が上手くいっている対象を「次世代富裕層」と定義し、その資産運用や価値観、金融リテラシーなどを調査したレポートです。
20万円くらいするレポートですのでさすがに手が出ませんでしたが、目次や概略は下記のサイトで見ることができます。
私も40代ですので、ギリギリ「次世代」に引っかかっているといったところでしょうか。
資産総額的にはこれまたギリギリ富裕層ですが、投資案件の遅延分などを差し引けばまだ準富裕層です。
また、レポートの中には「HENRY」という耳慣れない言葉がありました。
何かと調べてみましたが、一時はやっていた「DINKS(Double Income, No KidS)」の次に登場した属性で、「High Earning Not Rich Yet(高収入だがまだ富裕層ではない)」という層を指す言葉だそうです。
このHENRY層を「次世代富裕層」として、レポートの中でライフスタイルの価値観や投資行動などをまとめているそうです。
なじみ深い事業者の名前がいくつも
レポートでは次世代富裕層の意識や行動をまとめているだけではなく、関連する事業者のヒアリングも行っています。
調査対象となった事業者には、私もなじみ深い事業者の名前がいくつもありました。
(1)調査対象事業者サービスのポイントと特徴
①株式会社CAMPFIRE (CAMPFIRE, Inc.)
②株式会社クラウドリアルティ
③株式会社Jscore
④ロードスターキャピタル株式会社
⑤株式会社MFS
⑥株式会社One Tap BUY
⑦SBIソーシャルレンディング株式会社
①、②、④、⑦はクラウドファンディングの事業者、③は与信スコアとオンライン融資のサービス、⑤はオンラインの住宅ローンサービス、⑥はスマホ証券。
全てに共通していることは、オンラインで大部分(あるいは全て)が完結するサービスであるということ。
SBI証券の口座開設数が野村證券を抜いたというニュースもありますし、これからますますオンライン化が進んでいくのはまちがいないと思います。
フィンテック市場は今後も楽しみです
上記の①~⑦のサービスですと、私が利用しているのは①、②、③、④、⑦。
なんとなく、自分の利用しているサービスが今後の目玉として取り上げられるのは嬉しいものがあります。
今回のレポートは、フィンテック市場の今後について前向きな内容で綴じられています。
4.まとめ
1)提供サービスとニーズはすでに一致している
2)フィンテック市場は更に拡大する可能性が高い
3)フィンテックは資産運用行動や資金調達行動を変えビジネスのやり方を変える
金融商品の取引が対面や電話からオンライン、そしてスマホに変わっていくのは世の流れであり、もう止めることはできません。
ましてや新型コロナの影響で、対面営業は今後絶滅に向かっていく可能性すらあると思います。
高齢層と比較して若年層は資産が少ないですが、その分時間とツールがあります。
(*私を若年層に含めるのはどうかとも思いますが)
使えるものは全て使って、健全に資産構築をしていきたいものです。