AIによりポートフォリオを変化させるロボットアドバイザー、ROBO PRO(ロボプロ)の話題です。
今回は短めの記事です。タイトル通り、ロボプロで臨時のポートフォリオ見直しが発生。めったにないことなので注目です!
<目次>
見直し前後のポートフォリオ
ROBO PRO(ロボプロ)は通常1ヶ月に一度ポートフォリオを見直しますが、相場に急変が起きた時には臨時で見直すこともあります。
ここ数年は臨時見直しがなかったのですが、2022年11月以来2年半ぶりにリバランスが行われました。
理由は当然アメリカの関税しかないわけで、今後の相場を占う上では重要な情報になると思います。
(2025年4月 臨時リバランス)
リバランスの結果は「新興国株を売って先進国株を買う」、「金を売ってハイイールド債を買う」の2点です。
リバランス前後で株式の保有比率が変わっていないことから、ロボプロのAIは現状がまだリスクオンの状況であると見ていることになります。
ロボプロの判断基準について
ROBO PRO(ロボプロ)のAI判断を解釈する上で、一つ注意点があります。
それは、AIはアメリカ・トランプ政権による一連の関税騒ぎを直接判断材料としていないということです。
現地時間4/2に相互関税が発表され、株を始めに多くの資産が暴落しました。その後相互関税の一部停止が発表されたことで株式は暴騰しましたが、AIはこれら一連の動き及び結果として表れたマーケットデータの変動を受けて「状況が変わった」と判断したのであり、相互関税が発表されたことや一部停止が発表されたことを判断材料に組み込んだわけではありません。
とは言え下記に紹介するように、これまでロボプロは幾多の局面で優秀なリターンを出してきており、今回もまた上手く運用してくれると期待しています。少なくとも私が自分で予測して運用するよりはよほど優秀です。
なので私は今回の急落を受け、4/7と4/10に少しですが追加投資を行いました。さてどうなることか。
ROBO PROの長所を2つ紹介
以前にも紹介しましたが、ロボプロの長所を2つ紹介します。これらはいずれも数字として表れているものなので、長所であることに異論を挟む余地はないでしょう。
一つは、ロボプロが「下落局面に強い」ということ。
2020年のコロナショックの際、ロボプロは債券保有割合を増やして下落に耐え、景気回復局面では株式の割合を一気に増やして資産を増大させました。人間が運用していては、例え頭では分かっていても恐怖心が先立ってしまいここまで積極的な運用はできなかったでしょう。
その結果は下記の通り、ポートフォリオを変化させない一般のロボットアドバイザーと比べると、明らかなパフォーマンスの差となって現れました。今回もこのようなメリットが発揮されることを期待します。
もう一つの長所は、他のロボットアドバイザーと比較して明らかに優秀なシャープレシオです。
所与のリスク水準で最大のリターンを得られるポートフォリオの集合の事を「効率的フロンティア」と呼び、分散投資では効率的フロンティアの下側のみが投資可能な領域とされます。
そのため分散投資ではいかにリターンを効率的フロンティアに近づけるかがポイントですが、ROBO PROのリスクとリターンは他のロボアドの効率的フロンティアを上抜けした場所に位置します。
ポートフォリオを維持する分散投資よりもシャープレシオが上ということは、それだけROBO PROにおけるAIの判断は適切であり高リターンに繋がっているということになります。