ソーシャルレンディング投資記録(新)

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インフレになるから投資した方がいい、は誘蛾灯なのか?



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今回はインフレ、デフレ、そして投資に関する雑記です。

私は投資の重要性がより高まるという立場ですが、もちろんそう思わない人も中にはいるでしょう。
自分の考えをベースに、意見を書いていきたいと思います。


<目次>

 
 

投資への誘い?


投資をしない人たちにとっては、投資とはリスクがあり損をする可能性があるもの(あるいは、損をするのが当然であるもの)という考えが根強くあります。

同時に投資をする人たちにとっては、投資とはリスクを管理してリターンを得る行動であり、損が出るのは結果あるいは次への糧にすぎない、と考えるでしょう。


そして投資をしていない人たちを投資の世界へ呼び込む言葉として、良く使われているのが

・投資をしないということは、日本円に100%全投資しているということ
・今後インフレが起きた場合、円貨の実質的価値は目減りする可能性があり、投資をした方が良い


と言った言葉です。

これらの言葉は一面の真実がある一方、別の側面から考えればツッコミどころもあります。
なので大事な事は、どの側面が真実で、どの側面では主張すべきではないのか(あるいは主張の方法を変えるべきなのか)ということだと思います。


以下、私の考えを紹介します。
 
 

現金の価値は絶対か?


 ソーシャルレンディング投資記録


まずは最初の言葉、「投資をしないということは、日本円に100%全投資しているということ」について。
この言葉の意味そのものについては、おおむね同意を得られるのではないかと思います。

投資のポートフォリオを考えれば、投資していないということは全ての資産を預貯金で所有しているということ。
つまり、日本円100%のポートフォリオを持つことに他なりません。


すると次に考えるべきは、以下の2点になります。

①日本円は高いレベルで、安定資産たり得るか
②日本円は他の資産と同様、価値が変動するものであるか


私の見解ですが、①も②も正しいと思います。

①について、日本円は基軸通貨の一つであり、日本は基軸通貨を発行できる国の一つです。「有事の円買い」の言葉がある通り、世界的にも日本円の安定性は評価されています。

最近は少し潮流が変わってきているとは言え、日本円が未だ相対的に高レベルの安定資産であることは、まちがいないと思います。


しかし同時に、日本円の価値は絶対ではなく変化しています。
その変化は株価や為替の動きなどと比べれば、かなり緩やかなものではあるでしょうが、気付けば数年で様変わりしていたということはあり得るでしょう。


こう考えると、次にポイントとなるのは、今がインフレかどうかです。
 
 

そもそもインフレになってるのか?


一般的にインフレ/デフレを表している指標としては、消費者物価指数(Consumer Price Index=CPI)が用いられます。
CPIは耐久消費財、生鮮食品、あるいはサービスなどを含め、500品目以上の値段を集計して算出されます。

また、CPIから価格が天候に左右されやすい生鮮食品を除くことで、ベースの物価変動を見ようとする指標がコアCPI、さらにエネルギーを除いたものがコアコアCPIと呼ばれます。


日本のCPI、コアCPI、コアコアCPIの30年分の推移が、下のグラフです。
オレンジがCPI緑がコアCPI青がコアコアCPIです。


 消費者物価指数 CPI
 (https://www.nippon-num.com/economy/cpi.html より引用)


見ての通り、各種CPI(コアCPI/コアコアCPI含む)が跳ね上がったのは消費増税のタイミングくらいなもので、1995年以来各種CPIの値は変動こそしていても、明らかなインフレ傾向にあるとまでは言えません。


結果とした1995年以降、全世界のインフレ状況と比較すれば、日本はむしろデフレであったと言えると思います。

また今後人口減少が確定的であり、労働給与収入の大幅な増加も見込まれない日本において、一気にインフレ傾向が高まるとも思えません。


ここまでの結果を合わせると、「日本円は高いレベルで安定資産であり、価値の変動はあるもののそれは緩やかなものであり、日本はインフレ傾向とまでは言えない」となります。


ではやはり、「インフレになるから投資した方がいい」の言葉は、誤りなのでしょうか?
私はそう思いません。次に、その理由を紹介します。
 
 

租税負担と可処分所得


インフレという言葉は分かりやすい概念なので良く使われますが、重要なのはインフレではないと考えます。


影響があるのはインフレではなく、その結果による可処分所得の減少、あるいは「これまでと同じモノ・サービスを購入しても、残ったお金が少なくなる」という状況です。


さてそれでは、可処分所得は実際に減少しているのでしょうか。
世は不景気だ不景気だと良く言われますが、まずは公式なデータを見てみます。


下記の統計結果によれば、ここ10年ほどの間で租税の負担率は上がっているものの、実質可処分所得可処分所得から物価変動の影響を取り除いたもの)は2012年~2019年で横ばい、もしくは微増になっていることが分かります。


 租税負担率
 (https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/019.pdf より引用)


 可処分所得
 (https://www.dir.co.jp/report/research/economics/japan/20201002_021804.pdf より引用)


可処分所得が微増しているというのは少し驚きでしたが、世の中で声高に言われているほどは、経済の状況は(少なくとも2019年時点では)悪くなかったのかもしれません。
 
 

インフレやデフレの感じ方


ここまでの統計データを考えると、少なくとも数値上は可処分所得の影響はなく、インフレと言えるほどでもない現状が見えてきました。

一方で、例えばお菓子等のサイレント値上げ(値段を変えず内容量を減らす)、もしくはリニューアルのたびに値段が上がっていくコンビニ弁当など、いくら統計データを示されても身の回りの実感が追いついていない、ということもあります。

年々租税負担率が多くなっていたり、大学の学費が高くなっていくなどの事実も、こういう実感に一役買っているでしょう。


インフレやデフレは、数値としての事実以外に、感覚としての感じ方という側面もあります。

この「リアル数値と感覚の違い」というのは色々なところで顔を出しますが、こと家計消費に関して言えば、多少は感覚に従うのもアリかと思います。なぜなら少なくない人が、これまでと同じ生活をしても残る金額が減ってきている、と感じているはずなので。


ですから、インフレになるから投資した方がいい、はある側面から誤りです。
足下がインフレではないので、その論理は成立しません。


しかし、これまでと同じ生活をしても残る金額が減る、生活に余裕がなくなってきていると感じるのであれば、それはその人にとってはインフレと等価です。

そう感じたならば投資も一つの選択肢として、適切なリスクを負うことで家計を改善するのは、各人の責任だと思います。


国や社会が守るのは国民全体であって、個人を守るわけではありません。そして資本主義社会はその仕組み上、少数の犠牲が出ることを前提として成立しているからです。
これは良し悪しや感情論ではなく、ただの事実です。


www.sallowsl.com
 
 

まとめ:酸っぱい葡萄


 ソーシャルレンディング投資記録


今が苦しいならその状況の打破のため、投資という選択肢もある、と書いてきました。


しかし当然ながら、私はその結果の責任を負えません。
自分が負えるのは自分の結果だけで、損も得も自分のものだからこそ、真剣に楽しく勝負ができるというものです。


投資をした方がいい、という言葉が誘蛾灯であったとしても、最後の選択肢は各自のものです。
結果として投資をしない、という選択をするのもいいでしょう。

投資をしなければ含み損を出すこともないでしょうが、一方で最近のように実体経済と株価が乖離し、投資したものたちだけが資産を膨らませていく現状にも、「彼らはリスクを取ったのだから、それで利益を得るのは当然だ」と認めなければいけません。


その状況を妬んだり、不当と訴えたりするのは、明らかにお門違いです。

酸っぱい葡萄のたとえ話がありますが、投資をして実利を得たものにとって、得られた果実は甘美なものに他なりません。
実際に酸っぱい葡萄を掴まされているのは誰なのでしょうか? という話になるわけです。
 



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